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世界中の本好きのために

相原孝夫

Profile

1965年生まれ。早稲田大学大学院社会科学研究科博士前期課程修了。マーサージャパン株式会社代表取締役副社長を経て、現職。人材の評価・選抜・育成および組織開発に関わる企業支援を専門とする。経営アカデミー(日本生産性本部)、日経ビジネススクール、早稲田大学エクステンションセンターでの講座ほか、講演を多数行う。 著書に『20代のあなたに、会社が期待していること』(ダイヤモンド社)、『仕事ができる人はなぜモチベーションにこだわらないのか』(幻冬舎新書)、『会社人生は「評判」で決まる』(日経プレミアシリーズ)、『360度フィードバック―チームを活性化し人材を育てる』(日本経済新聞出版社)など。

Book Information

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仕事においても偶然性が大事


――学習塾でもお仕事をされていたとお聞きしましたが、それはどういった経緯だったのでしょうか?


相原孝夫氏: 私が大学を卒業した時代はバブル真っ只中でした。商学部だったので、友人の7、8割ぐらいは、都銀や生損保、証券などの金融系や商社などに就職しました。行きたいところへ逆指名をするような形で就職していく先輩たちを見て、大学を卒業してまたどこかへ入学していくようなイメージを持ってしまい、「なにか違う」と思ったんです。「他の人と違うことを」という志向性がここで出てしまったんです。その頃、高校、大学の先輩が学習塾を首都圏でかなり手広くしていて、在学中から手伝いをしていたんです。その仕事が「まだ中途半端だな」という気がしていて、卒業してからも準社員という形で1年半くらいそのまま続けていました。

――その学習塾では、どのようなお仕事をされていたのでしょうか?


相原孝夫氏: 個人指導塾の走りでしたね。最初は塾講師のアルバイトで採用され、それから教室長。それから次にどこに教室を出すかといったマーケティング的なことにも関わっていきました。私の場合は、比較的新しいことや、責任の重たいことなどをやりたがる方なので、どの仕事も楽しかったのです。
今回の『20代のあなたに、会社が期待していること』にも書いていますが、目の前の仕事を大事にして、とにかく没頭してやること。人との出会いもそうですが、仕事との出会いも偶然性が大きいです。「キャリアの8割は予想外の偶然で決まる」といったクランボルツの「Planned Happenstance Theory(計画的偶発性理論)」にもあるように、偶然舞い込んできた仕事でも一生懸命やってみるのは楽しいし、そこから次の展開が見えてきたりもするのです。

――新しいもの、未知の世界に踏み出すことができるのはなぜなのでしょうか?


相原孝夫氏: 去年出した『仕事ができる人はなぜモチベーションにこだわらないのか』では「モチベーション0.0」などと書いていますが、やる前からモチベーションが上がるというよりは、やりながらそのプロセスの中でその面白みや意味合いも分かるようになって、徐々にやる気が出てくるという感じだと思っています。ですから、どんなことでもやる前から選り好みせずに、まずはやってみようと思っています。よく言われるとおり、「楽しい仕事やつまらない仕事があるわけじゃなくて、楽しい仕事の仕方、つまらない仕事の仕方があるだけだ」ということだと思います。どんな仕事にも意味はあるし、何かの役に立っている。だから単に楽しみを見つけようと思ってやっているのとは少し違います。

コンサルティングに、「これだ!」というインスピレーションを得た


――その後、コンサルティングの道へと進まれるわけですが、コンサルティングとの出会いはどのようなものだったのでしょうか?


相原孝夫氏: 学習塾での仕事が一段落し、「さて次に何をやろうかな」と考えて半年間くらい何もしない時期がありました。「自分はプータローの走りだ」なんて、そのような状況にある若い人たちには自慢げに言ったりもしますが、でもある時、新聞の死亡欄の氏名のあとに(無職)と書いてあるのを見た時に、今死んだらこのように書かれてしまうのだと思い、ゾッとしました。「無職のまま死にたくはない」と思い、それからは横断歩道を渡る時など相当気をつけていました(笑)。それで本格的に再就職活動を始めたのですが、コンサルティングという仕事があることを偶然知りました。その頃は、ほんの数社の日本の会社のほか、外資系のいくつかの会社がようやく日本での活動を始めたころで、ほとんど知られていない業種でした。「他の会社に経営のアドバイスをするというのは、どのような仕事なのだろう?」と思いましたが、「色々な会社を内側から見ることができる」という話を聞き、「この仕事だ!」と思いました。将来自分が起業するにあたって、どんな仕事をするかを考えるのに絶好の仕事だと思ったのです。そこで、主に中堅・中小企業のコンサルティングをやっている日本のコンサルティング会社に中途で入りました。それがコンサルティングと私の出会いでした。

――コンサルティングのお仕事の魅力とはなんでしょうか?


相原孝夫氏: 20代の私が経営者と直接お話をすることができましたし、専門的な見地から役に立つ情報をお話しすれば、若造の言うことでもきちんと聞いてもらえるといった楽しさ、魅力がありました。ただ、どんな仕事も同じかもしれませんが、常に膨大な作業量をこなさなければなりませんでした。中には意味がよく分からない作業もありましたし、そういった面での辛さというのはありましたが、おおむね楽しかったです。体力には比較的自信があったので人一倍仕事量はこなすことができました。人よりたくさん仕事をすれば学ぶことも多いであろうとも思っていたのです。その頃の上司から言われたことで今も私の心に残っているのは、「20代を楽に過ごしてしまったら、先は無いよ」ということ。つまり、20代に死ぬほど働いて初めて、30歳以降のキャリアが開けるということなのです。だから20代は辛くいこうと決めました。素直だったのです(笑)。

――社会人になってから本を読み出したということでしたが、どのようなことがきっかけだったのでしょうか?


相原孝夫氏: 学生の頃は本当に本を読みませんでしたので、読書を始めたのは20代後半からといってもいいくらいです。まずは、経営者ときちんと話をするために本を読むようになりました。コンサルタントの仕事をしている人は皆似たような感じだと思いますが、ある業種のクライアントを得た場合、その業種に関する本を10冊程度読み漁って、土地勘を付けてから仕事に臨むんです。それで、ビジネス書の類いを読むようになりました。また、経営者の方々と話してみると歴史好きな方が多く、中小企業の社長さんの中には文学好きな人もいて、読書家が多い。そういう人との話が成り立つように、いろんなジャンルの本を読むようになっていきました。仕事上、必要に迫られてという本はたいてい斜め読みで一気に読みますが、良い本であればあるほど、少し読んでは色々と考えるので、読むのに時間がかかります。自宅を5年ぐらい前に実家のある宇都宮に移しましたので、週に2、3回は東京と宇都宮間を往復していますが、新幹線の片道は1時間弱かかります。その移動時間は本を読むことが多いですが、1時間で2、3ページしか進まないということもよくあります。

――ビジネス書と小説では読むスピードは違ったりしますか?


相原孝夫氏: ビジネス書に関しては、書いてあることを吸収しようというよりは、「何かインスピレーションを得て考える材料にしよう」という思考で読んでいます。小説に関しては単純に楽しんで読んでいますので、速い時は自宅と会社との往復で1冊くらい読んだりもしますが、ビジネス書を読むのは概して遅いですね。

著書一覧『 相原孝夫

この著者のタグ: 『コンサルタント』 『コンサルティング』 『考え方』 『生き方』

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