電子書籍は普及する方向しかない。仕組みの整備を。
――電子書籍のデバイスがたくさん登場していますが、堀田さんご自身はどのようなデバイスを使われていますか?
堀田隆介氏: 外出先で使うことが多いので、iPhoneですね。家でもずっとiPhoneで、自分のアプリで見ていたほうが楽だったりするので、iPadも僕はあんまり使わないんですよ。あんまりほかのデバイスは使わなくなりましたね。
――電子書籍によって、大きく生活が変わったり、読む環境が変わったりということはありますか?
堀田隆介氏: 漫画を読むようになりましたね。一回読まなくなったんですよ。家で読む暇がなくて、しかも電車の中で大人が漫画を読んでいるのはちょっと恥ずかしいじゃないですか。
――ちなみにここ最近で読んだ漫画でも本でも、面白かった作品はありますか?
堀田隆介氏: 最近読んだ本は『うさぎドロップ』(祥伝社)という漫画ですが、最近知って読んだら、すごく面白かったですね。ただ、まだスキャンしてないんです。大きな本はちょっと値段が高いんで、スキャンするのがためらわれるんですよね。
――とすると、紙と電子を同時に発売されたほうがありがたいというお考えもありますか?

堀田隆介氏: そうですね。現状だと、電子書籍をどこで買っていいのかわからないですよね。もっと便利にならないと、スキャンしたほうがましかなっていうところがあります。普通の人はスキャンはなかなかできないと思うので、そういう意味では電子化していくのは良いとは思うんですけど、電子化そのものよりも、どういった仕組みになっていくかってほうが重要なんでしょうね。
――電子書籍の可能性は、今後も広がっていくと思いますか?
堀田隆介氏: 今始まったばかりですから、普及する方向にしかいかないと思います。特に漫画なんかは大人が読めるようになるかと思います。多分大人になると漫画って読まなくなりますよね。本棚に置きづらいとか、外で読むのは恥ずかしいとかがあると思いますが、もっと電子書籍でカジュアルに読むことも増えるのかなと思っています。ライトユーザーの方であれば、一回読めば良いとか、はやりのものが読めれば良いというときは電子書籍が良いですし、逆にヘビーユーザーの方も、本棚がいっぱいになるので、電子書籍が要るのかなと思っています。完全に紙がなくなるとは思わないですけど、長期的に見れば普及していくんじゃないでしょうかね。
(聞き手:沖中幸太郎)
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