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柴山政行

Profile

1965年神奈川県生まれ。埼玉大学経済学部卒業。センチュリー監査法人(現・新日本監査法人)を経て、合資会社柴山会計ソリューション、柴山ソリューションズ株式会社、柴山政行公認会計士・税理士事務所を経営。同時に、執筆・講演・中小企業向けの会計コンサルティング等も行う。無料メールマガジン「時事問題で楽しくマスター!使える会計知識」は、読者5万5000人を超え、メールマガジンを解説したCDセミナー「経済・会計・時事ニュース通信」は200名以上の会員を持つ。近著に『ストーリーで頭に入る日商簿記3級合格一直線』(エクスナレッジ)、『速習! 日商簿記3級[トレーニング編]』(中央経済社)など。

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「上位5%」に入るための選択と集中


――営業体験で得た最も大きなものは何でしょうか?


柴山政行氏: そこで学んだのは「上位5%までなら入れる」ということです。100人以上の中で、営業成績の1位はイケメンの慶應ボーイ、私はナンバー2になったのですが、特別な才能がなくても世の中のあらゆることで、上位5%までは自分でコントロールしていけると確信しました。例えば、100人中上位4人に入ることを考えるとします。いきなり4%は確かにきつい。だから、まず上位20%にいくのがステップ1。ステップ1をクリアしたら、次に今度は残り16人をけ落として4人に入るステップ2がある。20人に入っていれば、4人に入るのは5分の1。つまり5分の1に2回入ればいい。そしてもう1回5分の1に入ると1位になる。当時、司法試験は合格率が2%でした。公認会計士が6%か7%。目標を弁護士ではなく会計士にしたのもそれがきっかけです。弁護士の場合は、3ステップを使えばいけますが、時間がかかるし、できれば20代で成功したかった。



――段階を踏んで絞り込んでいく考え方は応用できそうですね。


柴山政行氏: 簿記の勉強でも、練習問題を2、3回転でできるようになるというのは間違っている。100問の問題を2回やるよりも、重要な問題を20問に絞って10回やった方が力はつくという発想をします。ただし、その絞り込みのノウハウは精密化しなければなりません。選択したものに10回単位の回転数を集中的に与えれば、成功する。訪問販売だと、私は「20分の1」っていう定義づけをした。多くの人は一人ひとりにアプローチして売り上げを挙げようと考えますが、「この人だけ」と思っちゃうとオール・オア・ナッシングになる。20人良さそうな人を集めてアプローチすれば2、3人は合う人がいて、1人は買ってくれる。私の営業は、捨てる営業です。脈のありそうな20人にまず当たる。20人に会って、今の実力じゃ買ってくれないと16人くらいを早い段階で捨てる。結果的に1人当たればいいと考えて売り上げを挙げていました。私は何の仕事でもスタートする時はまず20~30のアイデアを出します。それを絞り込んでくると4~5個ぐらいはそこそこ使える。さらにこれを精密化していくと1つになって、そのアイデアを磨いたら玉になります。

いつも「不足感」と「飢餓感」があった



柴山政行氏: 私の人生のテーマは「凡人が一流になるには?」ということです。例えば私は、ここ3年くらいボイストレーニングをやっています。セミナー業のための腹式呼吸だと言っているのですが、実はカラオケなどが好きなので、歌ってみたい(笑)。「凡人がトレーニングすれば、人を感動させる歌が歌えるか」ということを、プロジェクトとして自分に課しています。
高校生の頃、友達と一緒に歌を作ってギターを弾いていました。でも、「ヤマハポピュラーソングコンテスト」に送ろうと思って作った歌を、友達の前で歌ったら、「お前、音程は外さないね」というありきたりなほめ方をされたことで「歌は向いてないな」と思って歌わなくなりました。でも潜在的に歌いたいという気持ちがずっとありました。そのうち曲を作ってYouTubeにアップするかもしれません。
要するに、才能がなくても分野を選んで努力を正しくすれば必ず上位5%以内に入れて、成功する市場はある。ニッチ戦略とかオンリーワンとかよく言われますが、日本人はオンリーワンの見つけ方が分からない。どう見つけたらいいかというところを理論化したんです。

――柴山さんが、独自の発想でチャレンジする原動力はどこにあるのでしょうか?


柴山政行氏: 私の仕事の根底を探ると「不足感」や「飢餓感」があります。個人的な事情になるのですが、私の弟は障がい者で、3つ下なんですけど、言葉が遅れていて、今でも3歳児の言葉しか話すことができない。弟が1人で生活できないので、親からずっと、「いずれ自分が倒れたら頼むよ」と言われていました。言葉は悪いですが、私は子どもの時から、弟という重荷を背負っていると思っていたから、悪い条件で人に勝つ方法を考えなければいけないというのが潜在意識にあったのでしょう。条件の悪さを補うには、経済力やパワーが必要だと思っていたのは、弟の存在が大きいかもしれない。人並みにやっていくために、1人分は余計に稼がないといけないと。家1軒余計に買うとか、ビル1軒を余計に買うぐらいの能力が求められているという感覚がありました。常に痕跡を残すとか、歯を磨くように当たり前に人と違うことをやるのも、やらないと人と同じになれないという気持ちがあるからです。

著書一覧『 柴山政行

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