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柴山政行

Profile

1965年神奈川県生まれ。埼玉大学経済学部卒業。センチュリー監査法人(現・新日本監査法人)を経て、合資会社柴山会計ソリューション、柴山ソリューションズ株式会社、柴山政行公認会計士・税理士事務所を経営。同時に、執筆・講演・中小企業向けの会計コンサルティング等も行う。無料メールマガジン「時事問題で楽しくマスター!使える会計知識」は、読者5万5000人を超え、メールマガジンを解説したCDセミナー「経済・会計・時事ニュース通信」は200名以上の会員を持つ。近著に『ストーリーで頭に入る日商簿記3級合格一直線』(エクスナレッジ)、『速習! 日商簿記3級[トレーニング編]』(中央経済社)など。

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直感に従い、「痕跡」を残す


――柴山さんの今までの歩みをお聞きします。小さい頃はどんなお子さんでしたか?


柴山政行氏: あまりいい子どもではなかったようです。親から「言うな」と言われている話ですが、小学校2、3年の頃、テストで0点を取って母親が学校に呼び出された。普通、0点を取っただけでは呼ばれないんですけれど、私の答案に、何も答えが書いていなくて、ただ、マンガのキャラクターの絵が描いてあったそうです。

――え!?


柴山政行氏: 先生は「0点だけなら許せる。なぜよりによってマンガが答案用紙に書いてあった?」と(笑)。反抗しているのか、あるいは家で虐待されてるんじゃないか、と深読みをしたらしいですね。親も思い当たる節がなくて、なぜ描いたのか私に聞くと、私は「きのう巨人が負けたから悔しくて書いた」と言ったそうです。私は巨人が好きで、後楽園が三田線で1本で行けたのでよく行っていて、柴田勲とか、高田繁が好きでした。それと、その頃『がきデカ』を読んでいて、あの漫画には、こまわり君のおちんちんがよく描いてあった。で、「私はきのう巨人が負けて精神的にショックを受けているから、テストにこまわりのマンガを描いてもいいだろう」と直感的に思ったわけです(笑)。親はもう怒る気もうせたそうです。要するに、私は学校で決められたことをしない子どもでした。しかも、何かしら痕跡を残そうとする。それは今もそうで、何かをする時には、必ず何かしら痕跡を残さなければ気が済まないところがあります。

――テストの話は驚きましたが、自分の直感や想いを何らかの形にするというのは起業家的ですね。


柴山政行氏: 大学の時、親から「お前は人の下では働けない。頭を押さえつけられて指示されても、絶対うまくいかないから、自分が上になりなさい」と言われたのが印象に残っています。大手企業に入って出世競争を勝ち抜いてトップになるには、厳しい競争がある。私は当時、企業でトップになるのは、ある意味うそをつける人間だと思っていました。私はうそをつけないから駆け引きなしでトップになるには、勉強で競争するのが一番楽だと。しかも士業の資格を取れば、取った瞬間に経営者になれると思って、弁護士か税理士になろうと思っていました。

――「勉強で競争するのが楽」と言っても、弁護士や税理士は難関資格ですね。


柴山政行氏: 社会に出てからの競争の方がきついだろうと思っていました。どっちみち競争はするけれど、どこの段階で競争しようかと考えた。私にとっては「トップとして働きたい」というゴールがあって、後は全部変数です。「会社員の出世はいろいろな要因があるのでたぶん難しい。でもペーパーテストの競争なら不確実な要素が少ない」と漠然と考えていました。

失敗の記録は、成長の道しるべ



柴山政行氏: その頃、訪問販売の営業のアルバイトをやったのも大きかった。フロム・エーに「問題用紙の配布・回収」というタイトルで募集があって、大学3年の冬に行ったら営業の仕事でした。名簿を持って外を出歩いて、30万の教材を売る仕事。普通、だまされたと分かったら辞めますが、またそこで何か足跡を残してやろうと思って、とりあえず何日かはやってやろうと思いました。その時、集団面接でなぜか私にばかり質問が集まって、いじめられているのかと思ったのですが、後で「何で私に質問をしたんですか?」って聞いたら、「君だけ目が違った」と言われました。たぶん肉食の目をしていたんです(笑)。

――営業成績はいかがでしたか?


柴山政行氏: 最初2週間はまったくゼロ。でもそのうち売れるようになって、1カ月半で300万円になりました。その時の経験は大きくて、今のビジネスもすべての選択の基準は訪問販売の営業のノウハウです。私は易経が好きなのですが、易には「陰」と「陽」のパワーという概念があります。水面下で我慢していれば、その間に栄養をためて、秋には収穫できる。でも多くの人は正しい努力をしていても、途中で我慢できなくて辞めてしまう。運のいいやつは最初から少し売れるんですが、中途半端に売れると自己研さんしないので行き詰まる。でも私は売れなかったのがラッキーでした。

――売れるようになったきっかけがあったのでしょうか?


柴山政行氏: 私はノートに、今日は何軒回ったとか、どういうトークをしたけどダメだったとか、営業の記録を取っていました。なかなか売れなくて、辞めるかどうかの決断の時に、社長に相談しに行って、そのノートを見せて「こういう動きをしたけど売れないんです。才能がないのでしょうか?」と聞いたら、社長は「いや、柴ちゃんは大丈夫。もうすぐ売れるから見てな」と言ってくれた。記録を付けているということは、自己反省をしているということで、今は結果が表に出ないけど、いずれ出ると思ったらしいんですね。そうしたら、次の日にいきなり2本売れた。その後の4週間で10本売れて300万、10%のマージンだったので30万手にしました。

著書一覧『 柴山政行

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