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世界中の本好きのために

小倉広

Profile

大学卒業後、株式会社リクルート入社。事業企画室、編集部、組織人事コンサルティング室課長、ソースネクスト株式会社常務取締役などを経て現職。リーダーシップ開発の専門家として多くの企業組織づくりや人事育成を支援しており、「リーダーシップは生き様そのものである」との考えの元、「人間塾」主宰し、塾長として東洋哲学全般の啓蒙活動を行なっている。著書に『任せる技術』『やりきる技術』(共に日本経済新聞出版社)、『自分でやったほうが早い病』(星海社新書)、『僕はこうして、苦しい働き方から抜けだした。』(WAVE出版)などがある。また、『33歳のルール』(明日香出版)などを通じて、悩める30代を救うメンターとしても知られている。

Book Information

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「本を読む習慣」が父からのプレゼント


――小さい頃から本が好きだったそうですね。


小倉広氏: 今思えば父のお陰です。幼稚園の頃に父が月に1冊ずつ本をプレゼントしてくれました。最初は、『世界こども文学全集』で、『小さなバイキングビッケ』や、『長靴下のピッピ』、『エルマーと龍』『大どろぼうホッツェンプロッツ』など、今でも覚えています。田舎なので書店も近くにはなくて、月に1冊届く本が楽しみで楽しみでしょうがなかった。本のプレゼントではなくて、本を読む習慣のプレゼント。その素晴らしいプレゼントは、僕の人生に大きな影響を与えたと思います。その後、小学校の4、5年くらいで、山崎豊子を読破しました。『不毛地帯』、『華麗なる一族』、『白い巨塔』などを全部読みました。『不毛地帯』を読んで、商社マンになろうと思ったこともありました。小学生時代は、こたつに入って温かいお茶を入れて、クッキーなどを食べながら、ひたすら本を読むというのが僕の楽しみでした。

――大人向けの本を読まれるようになったのは何がきっかけだったのでしょうか?


小倉広氏: 父親の残した本棚があったので、小説だけではなくて、小学校1、2年生の頃には、藤田田の『ユダヤの商法』なども読んでいました。あとは時代小説の山本周五郎さん。おばの家にあって、夏休みに60冊くらいあった文庫本を一気に全部読みました。最初はつまんない話だなと思ったんですが、1冊読んだら涙がボロボロこぼれてしまって、それからは夢中で読みました。

認められたかった不良時代



小倉広氏: 父は1級建築士で、千葉大学の建築学部出身なのですが、学生時代に1級建築士の資格をとったというのが父の自慢で、何度も聞かされたのが「試験の前の日は徹夜で映画を見ていて、勉強なんかせずに合格したんだ」という話でした。今から思うと、絶対勉強していたのだと思いますが、要は、涼しい顔をして成果を上げるのがカッコいいという価値観だったんだと思います。それを何回も聞かされて育ったので、ガリ勉で1番をとるのではなくて、多少やんちゃで悪いこともしながら1番になるのがカッコいい、自分はそういう人間であるべきだと小学生の頃から思っていました。

――お父様のほかに、影響を受けたと感じる人はいますか?


小倉広氏: 小学校、中学校の先生です。節目節目で、僕のことをほめてくれるというか、人として認めてくれる先生がいたんです。小学校でも中学校でも、誰よりも悪いことをして、その当時は殴られることもありましたが、それも勲章なわけです。そうすると、いくら成績がよくても先生から嫌われるようになってくる。でも、確か中学の修学旅行で、みんなからいじめられている奴が、車酔いか何かで具合が悪くなった時、僕が彼を助けたんです。そうしたら担任の先生がすごく感動して、「お前みたいな『ヒューマン』な奴はいない」と言われました。時々そんなことを言われるのがうれしくて、その先生のことは今でも感謝して覚えています。
高校に入っても、いわゆる不良でした。でも人気があったので、クラスの投票でクラス長に選ばれたこともありました。ところが、僕が級長になっては担任の先生が困るわけです。そこで、突然怒り出して、「今の投票は無効だ。みんな真面目にやれ!」と言い出したんです。それでやり直したら、なんと、みんなが先生の言うことを聞いて別の真面目な人が級長に選ばれてしまいました。僕はそれが悔しかった。逆に言うと、僕は僕なりに、みんなにもっと認められることを求めていたのだと思います。

著書一覧『 小倉広

この著者のタグ: 『コンサルタント』 『コンサルティング』 『心理学』 『生き方』 『働き方』 『営業』 『カウンセラー』

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