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世界中の本好きのために

村尾隆介

Profile

弱冠14歳で単身渡米。ネバダ州立大学教養学部政治学科を卒業後、本田技研に入社。 同社汎用事業本部で中近東・北アフリカのマーケティング・営業業務に携わる。 退社後、食品の輸入販売ビジネスで起業。事業売却を経て現職。 その成功ノウハウを、小さな会社やお店に提供している。 年間100本を超える講演・セミナーの分かりやすさとエンタテイメント性への評価は高く、雑誌等でも多く取り上げられる。 近著に『小さな会社のビジョンのつくり方、浸透のさせ方』(PHP研究所)、『「変える」は会社の毎日のお仕事』(朝日新聞出版)、『営業部は今日で解散します。』(大和書房)など。

Book Information

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ビジネスの世界を知ってから政治家になるのも悪くない。


――その後日本に帰られて就職するわけですが、就職する時はどのような感じでしたか?


村尾隆介氏: 僕は日本で社会人デビューしてまだ14、5年です。僕は大学でも政治を勉強していたので、その後も政治の道に進もうと思い、ワシントンD.C.の日本大使館などからも内定も受けていました。大使館で働いて、日本に戻ってから代議士秘書、その後に政治家になろうということしか僕は考えておらず、ビジネスは全く頭にありませんでした。

――その考えが変わるきっかけはなんだったのでしょうか?


村尾隆介氏: 「うちに来てほしい」と本田技研にたまたまスカウトされたことです。大使館に決まっていたこともあり、最初は断っていたのですが、だんだんとビジネスパーソンから政治家にはなれるけれど、政治家はビジネスパーソンになれないなと思うようになりましした。世の中のほとんどはビジネスに絡んでいる人なのだから、そういう世界を知ってから政治家になるというのも悪くない。10年間だけ一般企業で経験を積もうと思って、本田技研にお世話になることに決めました。それからあっという間にもう15年経ってしまったので、今は延長戦です。

――会社を立ち上げることにしたのは、どういった経緯からでしょうか?


村尾隆介氏: 本田技研で4年間勤めて、ビジネスが非常に面白くなってきたので、僕はこの「ホンダ」という名刺がなくてもビジネスの世界でやっていけるか、というのを試してみたくなり、自分で事業を興しました。サプリメント業界で最初は起業して、しばらくしてからテレビ、ラジオ、雑誌などたくさんのメディアに報じていただいた時に、それを見た全国の経営者から電話で、いろいろと依頼をいただくようになりました。それがあっという間に今の状態になったので、サプリメント事業を売却し、もう1回形を整え直しました。その時、事業の成功の理由を考えたのですが、「小さいながらもブランドを作って、サプリメントを少し特別なものにした」ということを発見しました。小さな会社にも「ブランド戦略」という考え方は必要なので、自分が着手しようと思ったのが起業のきっかけです。それがちょうど10年前のことでした。

自分を支えたのは使命感。


――この10年を振り返ってどのような思いがありますか?


村尾隆介氏: 最初の頃は、「敷居が高いもの」、「大企業がやるもの」と言ってなかなか理解されませんでした。でも講演、セミナー活動を全国で続けてきて、売り上げのためだけではなく、「地域・業界でキラリと光る会社ならスタッフが喜ぶ」「スタッフのためにやろう」という啓蒙活動を続けてきて、次第に本もたくさんの方が読んでくれるようになり、今に至っています。スターブランドの10年の歴史のうち、最初の7年は啓蒙でした。

――すぐに理解をされる方は少なかったそうですが、それでもめげなかった理由は?


村尾隆介氏: 使命感があるのかもしれません。世の中のほとんどの会社は小さな会社で、社員も我慢しているからなんとかなっているという、この悪循環はなんだろうと僕は考えました。自分の勤めている会社が、その地域・業界で「スモールジャイアント」と言われるような存在で、そこの勤めていることに誇りを持つスタッフがいたり、その会社について「どんどん継がせていきたい」という経営者が多くなっていけば、世の中が変わるだろうと思っています。僕の仕事が社会を明るくしていく、社会全体のためという、より大きなビジョンを持って仕事に取り組んできたからこそ、めげずにここまでこれたのだと思います。より大きなビジョンやミッション感を持っている会社の考えや方針は、ホームページを見ても分かるように、自然と透けて見えるものだと思います。



――お仕事をされるにあたって、心の支えとなっている本などはありますか?


村尾隆介氏: 僕が学生の頃から繰り返し読んでいるのは、落合信彦さんの、『極言』という本です。それからダニエル・ピンクの『フリーエージェント社会の到来』。ダニエルが「フリーエージェントとしてどこでも生きていけるような、そういう働き方の世界になっていく」と10年ぐらい前に言っていましたが、今まさにそういう世界になっていて、僕の今の働き方の根本は、この本でできているのだと思います。もう1冊は『アホウドリの糞でできた国―ナウル共和国物語』という大人の絵本のような本です。実際にあったナウル共和国の話が非常にコミカルに書かれています。これは短期的な戦略よりも中長期的な戦略の方が大事なのだということを伝えてくれている本です。短期的にサプリメントの事業で成功した時、僕には成功した中でもいろいろな悩みがありました。そんな時に共著パートナーである浜口からプレゼントしてもらって、「成功することと成功し続けることは違う」ということをこの本から教えられました。この3冊が僕の礎になっている本だと思っています。

著書一覧『 村尾隆介

この著者のタグ: 『コンサルタント』 『ビジネス』 『起業』 『留学』 『メッセージ』 『独立』 『ブランド』 『ブランディング』

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