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江口克彦

Profile

1940年2月1日、名古屋生まれ。愛知県立瑞陵高等学校を経て、慶應義塾大学法学部政治学科卒。松下電器産業株式会社入社後、昭和42年・PHP総合研究所へ異動。秘書室長、取締役、常務取締役、専務取締役、副社長を経て、平成16年・同研究所社長に就任。平成21年・退任。その後、執筆・講演を中心に活動していたが、「みんなの党」からの要請に応え、「地域主権型道州制」の政策を掲げ、平成22年7月の参議院議員選挙に出馬、当選。松下幸之助のもとで23年間、側近として過ごす。松下幸之助に関する多数の著作がある。松下幸之助哲学の継承者、伝承者と評されている。それゆえ、松下幸之助経営に関する講演依頼も多い。

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多くの人が集まった著書50冊の出版記念パーティー


――江口さんはたくさん本も書かれていますよね。


江口克彦氏: 53冊あります。この間、50冊を超えたから出版記念パーティーをやりました。私は出版記念パーティーをやらない主義だったんですけど、50冊を超えたといって話をしていたら、「それだったら出版記念パーティーをやったらどうですか?」ってことを言ってくださる人が多かったものですから、ニューオオタニでやりました。本当に小規模にやろうと思ったんですけど、450名ぐらいの人たちが集まっていただきました。北は北海道から南は沖縄の方まで来てくれました。政治家の人たちも超党派で60人。自民党の人も民主党の人も公明党の人も、大臣も2人来ました。私は出版記念パーティーをやるのは、1冊とか3冊ぐらいしか出さない素人がやるものだと思っているんです。私は合計53冊で、政治家になって8冊ぐらいは書いています。堺屋太一さんが出版記念パーティーをやったとか、司馬遼太郎さんがパーティーをやったなんて聞いたことがない。私はPHP総合研究所の社長をやっていたから、その時から出版記念パーティーをやる人たちはどういう人たちかわかっているんです。

――北海道から沖縄まで400名以上駆けつけてくださったんですね。実際の読者というのは、その何十倍何千倍もいらっしゃるわけですね。


江口克彦氏: 私の書いた本で一番よく出た本は、『成功の法則』(PHP総合研究所)です。あれは80万部出た。それから『上司の哲学』(PHP総合研究所)は60万部ぐらい出ています。『部下の哲学』(PHP総合研究所)は40万部ぐらい。トータルしたら300万から400万部ぐらい出ているんじゃないですかね。

――本当にたくさんの方が読まれているわけですね。読者の方が、手元に本を残しておきたいけれど、スペースなどの問題で難しい時に、本を裁断、スキャンして電子化するということに対して、どのように思われますか?




江口克彦氏: それはいいと思いますよ。私は印税を自分で受け取らなかったから、すべて会社に入れていました。講演料もPHPにいる時はPHPに入れていました。印税と講演料を含めると年間4000万円ぐらいはPHPに入れていたということです。だから私は、はっきり言って、印税だとかそういうことにあんまり関心がない。今でもそうです。印税分で本を買って周囲の人に配ったり、知っている人に配ったりしているので。あんまり印税に興味がないんですよ。

江口さんが政治家として使命に感じていること


――先生の経営者時代にしても今の国政を担うお仕事にしても、一貫して使命というものが感じられると思います。


江口克彦氏: 私はね、今の日本の中央集権は限界に来ているという風に思うんですね。中央集権を打破すれば官僚制も打破され、官僚制を打破すれば中央集権も打破されるわけで。すべて人のお金・情報を一カ所に集めるようなことをやっていると、これからのグローバル化の時代において、日本は世界に肩を並べていくことはできないと思うんですね。今までは東京の発展・繁栄が日本の発展であり繁栄であったわけです。だけどグローバル化の時代になってくると、各拠点の繁栄の集合体が、日本の繁栄・発展ということにつながってくる。だから東京だけの繁栄・発展という国の形から、日本全国至る所を発展させるという地域分権国家、私の主張する地域主権型道州制にして、各拠点を発展させるというような統治機構にしていかなければならない。そういう国の形を変えるということを、今私の政治家としての使命にしています。今日本は国力を落としている。問題は国民なり、あるいは政治家なり経営者なり、それぞれの立場にある人がどれだけ危機感を持っているかということに尽きる。危機感を持つということによって打開の道を探ろうという努力が始まる。個人を見てもやっぱり困難・苦難がなければ、うどの大木みたいになってしまうわけで、厳しい状況なり、苦しい状況なり、泣きたくなるような状況なりというものがあって、竹の節ができるというようなもので、そうして強いしなやかな人生が作られていくことになるわけです。要するに今、必要なことは口だけで「日本は危ない」とか、「日本はどうのこうの」っていうような、そんな程度ではなくて、本当に危機感というものを強く感じることが必要ではないかなと思います。また真正面からそれを感じる、そうしてまじめに感じるというところから、打開の道を探るという努力が始まるのではないだろうかと思いますね。

(聞き手:沖中幸太郎)

著書一覧『 江口克彦

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