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浜口隆則

Profile

横浜国立大学教育学部卒業、ニューヨーク州立大学経営学部卒業。 会計事務所、経営コンサルティング会社を経て、大好きな起業家を支援する仕事をするために20代で起業、株式会社ビジネスバンクを創業。 起業専門会計事務所、ベンチャーキャピタル会社、起業家教育事業など、起業支援サービスを提供する複数の会社を所有するビジネスオーナー。アーリーステージの事業に投資する投資家(エンジェル)でもある。 著書に『起業したくなったら』『「成功の型」を知る 起業の技術』(かんき出版)、『エレファント・シンドローム』(フォレスト出版)など。

Book Information

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25歳の「新入社員」
経営者たちに学んだ理念「経済は現代社会の原動力」



浜口隆則氏: 25歳で帰国して東京で就職活動を始めました。周りの新卒者と違い、自分は「留学」で、人より遅れをとっていると感じていたため、その遅れを取り戻そうと異様に燃えていました(笑)。「大手」と呼ばれる企業にも内定を頂いていたのですが、ある日、地方の合同企業説明会にふらっと立ち寄ったことが、またひとつ私の大きな転機となりました。

そこに出展していた長野県の会計事務所の担当の方のお話を伺ううちに、惚れてしまったというか、そこの経営者の考えに興味を持ち、その場で「ここで、一緒に仕事をしたい!この会社に貢献したい!」と思い、そのまま就職させていただくことになりました。会計事務所の従業員は20~30人くらいでしたので、「これくらいの規模であれば早く裁量を任せてもらえる」という期待感もありました。

――貢献したいと燃える、アツい新入社員ですね。


浜口隆則氏: 25歳の「新入社員」でしたが……(笑)。会計に関する業務を基本に、コンサルティングの仕事もしていました。私は、常に社長と行動を共にするカバン持ちのようなポジションでした。すべてが学びだと24時間365日、仕事に打ち込んでいたら、2年目には役員に抜擢され、経営者の一員になりました

経営に携わりながら仕事をしていく中で、たくさんの中小企業経営者の方々にお会いする機会がありました。地場産業の経営者の方々は、常に社会貢献の方策を考えておられました。この人たちが社会のエンジンなのだと思うようになりました。

社会課題解決のための起業「日本の開業率を10%に」



浜口隆則氏: 現代社会は、経済との関係なしには語れません。 そんな経済社会の中で、起業家は重大な意味を持っています。起業家は、社会を便利にする「価値」と、人の生活基盤となる「仕事」を生み出します。価値は、私たちの生活をより便利で人間的なものにしていきますし、仕事は私たちの生活の基盤になります。 それらを生み出していく起業家が、社会にもっと増えるべきだと思いました。



しかし、当時の日本は、その反対でした。 ロジカルには、その存在の重要性を理解されていたとしても、 起業家や経営者に対してネガティブな文脈が根強く存在していて 「起業家を生み出していくべき」という社会の力も弱かったのです。 私は、そこに強い問題意識を抱きました。

そんな強い想いを、当時お付き合いのあった経営者の方々にぶつけると、ほとんどの経営者は賛同こそしてくれましたが、結局は「そんなボランティアみたいなことをしても上手くいかないよ」 「国や行政がやるべき仕事なんじゃないの?」と言われ、事業として起業することは、すべての先輩経営者から反対されました。

――それでも、「起業」してしまった。


浜口隆則氏: 問題意識も理由のひとつですが、やはり根源にあったのは「やってみたかったから」という想いでした。自分の一度しかない人生を賭けてもいい、社会的に意義のある仕事だと感じていたからです。人は皆、いつかは人生に終わりを迎えますが、その時に「少しは社会の役に立つ仕事をしたな」と思ってこの世を去りたい。多くの先輩経営者から「失敗する」と言われようと、「挑戦」の道を選んだのはそのためでした。

何の経営資源もないゼロからのスタートでしたが、不安よりも「一生を賭けてもいい」と思える仕事に出会えた喜びと高揚の方が勝っていました。会計事務所に勤めつつ一人で準備を始め、「日本の開業率を10%に引き上げます!」という ミッションを旗に掲げて意気揚々と船出をしました。

「ソーシャルベンチャー」という言葉や存在は、今でこそ浸透しましたが、 当時は、私たちのように「社会課題の解決を目的に会社を立ち上げる」というのは、とても珍しい存在でした。起業した当初は、毎日預金通帳とにらめっこの自転車操業で、明日の資金を心配するほど、資金繰りに苦労していました。「あと半年がむしゃらに頑張ってそれでもダメなら何か別の道を」と考えたこともありました。起業から3年近くがたったころ、ようやく起業家向けオフィス賃貸の「オープンオフィス」が少しずつ認知され始め、事業がまわり始めました。

それから一貫して、日本の劣悪だった起業環境を変革、整備して、 起業しやすい社会、起業した経営者が活躍して尊敬されるような社会の実現を目指して、ここまで続けて参りました。

――そうした想いは、『戦わない経営』として本にまとめられています。


浜口隆則氏: 当時、弊社が10周年を迎えるにあたって、応援してくれた方々に何か還元したいと思い、「10年間で学んだこと」を、自分たちで冊子にしてお渡しすることにしました。白い表紙に赤いリボンという装丁は、私たちからの感謝を込めたプレゼントという意味でした。

おかげさまでその冊子は好評を頂き、さらに世の中の多くの方々へお届けしたいと、本として出版されることになりました。そうして出来上がった『戦わない経営』(かんき出版)も、同じくプレゼント風の装丁にして頂きました。

著書一覧『 浜口隆則

この著者のタグ: 『支援』 『社会』 『中小企業』 『ベンチャー』 『留学』 『グローバル』 『仕事』 『きっかけ』 『価値』 『企業』

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