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世界中の本好きのために

匠英一

Profile

1955年、和歌山県生まれ。東京大学大学院教育学研究科を経て同大学医学部研究生修了。90年に株)認知科学研究所を創設し、ストレス対策やコンピュータ利用コミュニケーション研究をビジネスに応用する。専門である認知科学の立場から無意識や直感、しぐさ、消費者行動の働きを研究し、それを軸にした人材開発、コーチング、組織改革、マーケティングなどを行う。 近著に『ビジネス心理』(全3巻:中央経済)、『マンガでわかる! 人間心理を見透かすココロジー練習帳』(成美堂出版)、『1日1分!目からウロコの勉強法』(青春出版社)、『「認知科学」最強の仕事力』(高橋書店)、『仕事の厄介な問題は心理学で解決できる』(河出書房新社)など計40冊ほどあり。

Book Information

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本質を追究し、ビジネスの世界で本当に役立つものを伝えたい



デジタルハリウッド大学教授。東京大学大学院教育学研究科を退学後、同大学医学部にてコンピュータ利用コミュニケーション研究を行い、90年には株式会社認知科学研究所を創設。ストレス診断や教育システム、問題解決技法の開発などのコンサル・企画に従事。その後通信機器販売会社にてインターネット事業を推進し、世界最大のIT系EXPOを幕張メッセで成功させました。さらに国家認定のIT資格試験の受託開発、大手資格会社のレーザーディスク活用による教育コンテンツ事業で企画・監修などを手がけられました。また心理学者としても、TVレギュラー出演などが多く、著書には『ビジネス心理(全3巻)』『認知科学:仕事力』など多数あります。また、ビジネス心理検定を行う心理系学会の創設などに力を注がれるなど、精力的に活動を展開されている匠さんに、教育者、そしてプロデューサーの目からみた「今、必要なこと」を語っていただきました。

求められているのは、しなやかな強さ


――創造性の心理と認知科学の研究を、学生の頃からされていたそうですね。


匠英一氏: 元々認知科学という分野は、脳科学と心理学を合わせたような学問なのです。“どうやってそれをビジネスで応用できるか”といったことに非常に関心があったので、起業することそのものが私の研究テーマでもありました。どうやって組織の中でリーダーシップをとるか、企画発想などをどういう風に高めるかということをやってきました。ですから、人類学といった意味では、私にとってはビジネスの場が研究の対象だったのです。本の中では、理念として、“どうやってビジネスとして成功させるか”ということを紹介していたつもりです。ですが、売れた本の中には、私がやろうとしていた内容とはちょっとギャップがあったものもあります。私の書いた『「認知科学」 最強の仕事力』という本がありますが、私のこの本のイメージは、むしろ、もっと柔らかい柳のような、しなやかさを持つ強さを意味していたので、それと「最強の」という力強いイメージとは違うのではないかと思ったので、自分としてはあまりピンときませんでした。同じ意味でも、受けとる人間が違えばイメージも変わるんです。

――匠さんの “強さ”に対するイメージが、「最強」のイメージとは異なったのですね。


匠英一氏: リーダーに関しても、今必要なのは、その場や組織に合わせたタイプだと私は思っています。自分自身が引っ張っていくというよりは、その人たちを支えてあげながら、相手の強みも引き出していく、といったイメージなのです。それはある意味有能なコーチでもあるということ。実際、そういうリーダー像が今、コーチングや人材開発など、色々なところで活躍しています。今、心理学ではコーチング心理学、それから私が今やろうとしているマネジメント、マーケティングという領域の心理学が注目されるようになってきているのです。コーチングはスポーツだけではなく、最近ではエグゼクティブコーチングがあったり、役員クラスにコーチがいたり、アメリカでは大統領にもコーチがついています。コーチング心理学という学会ができたのもつい最近で、日本では去年できました。

――コーチングが広まった理由とは?


匠英一氏: 仕事をする上で、やはり自分と相手との関係性を最適なものにして、且つ、その人の強みをどう生かしてあげるか、といったことが重要になってきたということだと思います。分析する力が大事だし、またそういったことをチームに近い形式で、全体で調整することが必要になってきたのだと思います。大学においても、人気の高い先生というのは、生徒を引っ張って行くというよりは、良さを引き出してあげている人。ですから私自身もそういう風になれるよう、心がけています。学生が自分を見る時に、「自分は何ができるか」とか、「何に自信を持てるか」とか、それとは反対に就活で自信をなくして鬱になったり、不安な気持ちになったりといったように、二極化しているように思います。大学の先生の役割も、どういう風に相手に自信を持たせるかとか、その人自身が「大丈夫だ」と思えるような癒し感を作ってあげるといったことが、すごく重要になってくるのです。大学での先生方のあり方も変化してきていますね。でも、言いは易くであってなかなか難しい点でもあります。

昔から企画・プロデュースが好きだった


――企画のお仕事もされていますが、昔からそういったことはお好きだったのでしょうか?


匠英一氏: そうですね。中学の頃から地元のガキどもを引っ張ってサイクリングに出掛けて、100キロ程離れたところへ行ったりしていました。その頃からプロデュースのようなことをしていたのです(笑)。中学3年の時には、近くの浜に分厚い4、5メートルもある門が打ち上げられていたので、それを改良していかだを作りました。『ロビンソン・クルーソー』も読んでいたので、旗をなびかせて四国まで渡ろうとしたんです(笑)。それはちょうど受験の時期でしたが、私にとって、それはミッションという感じにも思えて、1キロぐらい沖まで行きました。夏だったので浜が海水浴場になっていて、海上パトロールの方がいたのですが、その方から「お前たち何をやっているんだ。海流に巻き込まれて遠くに行っちゃうぞ」と言われ、引っ張られて陸に戻されました。そこで夢破れてしまいましたね(笑)。

――高専のご出身だということですが。


匠英一氏: 実は、私は大学も大学院も行くつもりがありませんでした。中学校卒業後は、全寮制だった5年制の国立工業高専の電気科に通う事になり、家から離れました。最初はエンジニアになろうとしていたのですが、3年生位から段々やる気をなくしてしまい、陸上クラブで走ってばかりいました。その頃は世の中のことがよく分かっていなかったので、自分が何になりたいのかもよく分かりませんでした。当時、私はクラスでビリから3番目ぐらいで、拳法部のキャプテンとラグビー部の主将、そして陸上クラブの私は3バカトリオと言われていたのです(笑)。でも本を読むことは昔から好きでしたね。すごく良い図書館があったので、授業を抜け出して図書館に行き、岩波新書を端から順に読み始めました。私の勉強スタイルは、最初に分かってから詰めていくようなタイプではなく、ざっくり全体を把握してから個別に関心をしぼっていくという感じなのです。そうして読んでいくと、最初は2割くらいしか分からなかったのが、3割、そして4割位分かるようになると面白くなっていき、3日に1冊ぐらいは岩波新書を読みあげていました。

著書一覧『 匠英一

この著者のタグ: 『大学教授』 『心理学』 『コンピュータ』 『ビジネス』

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