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世界中の本好きのために

有吉与志恵

Profile

陸上競技のトップアスリートとして活躍した経験を活かし、フィットネスインストラクターとしてアスリート、経営者、タレントなどを含む1万人以上に運動・生活習慣アドバイスを行う。その経験と知識に加え、日本人の文化や生活習慣に合った継続可能な美容・健康維持方法を探究し、有吉与志恵メソッド(コンディショニング=体調改善運動)を開発。 著書に『奇跡の呼吸力:心身がよみがえるトレーニング』(ちくま新書)、『体幹が変わる! コアトレベーシックブック』(GAKKEN SPORTS BOOKS)、『40歳50歳からの若くなる身体』(さくら舎)など。近著に、『ペタ腹呼吸で即やせる!』(ヒットムックダイエットカロリーシリーズ)がある。

Book Information

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正しいトレーニングを伝えたい


―― 最初の本を出版するきっかけとは、どういったものだったのでしょうか?


有吉与志恵氏: もともとはフィットネスの雑誌に書かせていただいたり、ベースボールマガジン社の知り合いの方と一緒に、新聞のようなものでインストラクターに向けての情報を発信していたんです。また、社内でも運動指導に役立つ豆知識などを掲載した情報紙をボランティアで送っていました。「クラブ・トゥー・ハース」というもので、あの時期は1000人ぐらいに送っていたと思います。もともと書くことは好きだったんです。本の執筆のきっかけとなったのは、国体強化などでトレーニングを教えていく中で、体育の教師の方法に疑問を持ったことだったと思います。それで、「正しいコアのトレーニングを伝えよう」と思って、ベースボールマガジン社の知り合いに「こういう本を書きたいんだけど」と言ったら「今、旬じゃないですか」という話になったんです。書きたいことはたくさんあったから、すぐに書いて渡しました。それが出版のきっかけです。直ぐに重版がかかったんですが、ジャンル的にも重版は珍しかったのではないかと思います。

――本を作る際、大変だったことはありますか?


有吉与志恵氏: タイトルをつける時には、著者にはあまり権限がないということを『40歳からの肉体改造』の時に感じました。あの本の時には、編集さんにも権限がなく、タイトルに権限があるのは営業さんでした。私は「なぜ肉体改造が嫌か」ということを綿々と書いて提出したんです。そうしたら営業会議でも決められなくて、ゲラを取締役会まで持っていくことになってしまいました。そこで私の思いは分かってもらえたのか「頑張らないトレーニング」というサブタイトルを後ろにつけてくれたんです。

――タイトルは色々と重要だと思いますが、肉体改造というのは少し違うと感じられていたのですね。


有吉与志恵氏: ところがあの本は売れたんです。逆に私がタイトルをつけた本は爆発的には売れないんです(笑)。『最後の骨盤』の講談社さんはタイトルにはあまり注文を付けないなど、タイトルに関しては出版社によって考え方が違うのかもしれませんね。

大事なのは、自分の思い


――タイトルはどのようにして考えるのですか?


有吉与志恵氏: タイトルをつけるときに大事なのは、自分の「思い」なんです。『最後の骨盤』に関しては、当時は骨盤をしめるなど、そういうのが流行っていた時期だったんですが「やっぱり間違った情報は知らせるべきではない」という思いが私にはあったんです。あと、『めざめよ男力!』は、本当は「素敵なおじさまと言わせる十カ条」というようなタイトルにしたかったんです。でも書いていくうちに武士道精神などを調べ始めてしまって、「武士道精神とコンディショニングはなんか似ているな」と思うようになりました。そうすると、“素敵なおじさま”じゃないな、ということで『めざめよ男力!』になったんです。でも、男の人がレジにあの本を持っていくのが恥ずかしいのか(笑)、書店よりもAmazonの方が売れているそうです。

――1冊1冊、どういう思いで執筆されていますか?


有吉与志恵氏: 読み手を想像して、何を届けてあげると良いのかを考えます。そういう意味では私は、すごく編集者さんに恵まれているんです。私を担当してくださる方は、「流行りそうだから」などという考えではなく、コンディショニングをよく理解して、「これをもっと多くの人に届けたい」と考えてくださっている方ばかりなのです。それはすごく有り難いですね。一番売れた『コアトレ スタートブック』も、『40歳からの肉体改造』を読んで、「これを分かりやすくしよう」と言って学研の担当の方が作ってくれたんです。

――理想の編集者とはどういった方でしょうか?


有吉与志恵氏: 読者を代弁してくれて、「先生、こういう人に知らせたいんだったらこれじゃ難しいよ」などということを言ってくれると有り難いです。実は、赤を入れられるのがあまり好きじゃないので、「ちゃんと訳を聞かせてね」という感じだったのですが、『脚とじダイエット』の時は、20代の編集者から「120字以内で」というような過酷な要求もありました。でも「若い女性に読ませたいんだったら、若い女性用に作りましょう。女子は長いと読まないんです」というんです。それで頑張ってフレーズを短くして書きました。そういった意味では『脚とじダイエット』は大変勉強になりました。でも彼女が熱心だったのは、『最後の骨盤』を読んだことが彼女にとってはそれだけ衝撃だったからのようで、自分の体調も良くなったと言ってくれました。「本当に良かったから広めたい」という情熱を感じました。そういう情熱をもって導いてくれる方がいてくれて、私は助かっています。

――本を書く際、気をつけていることはありますか?


有吉与志恵氏: 私はとにかく調べます。例えば1つの筋肉を調べる時に、9冊ぐらいの解剖学の本を全部読むんです。本を読みながら自分の考え方を纏めていきます。書く前に、まず章立てを考えて、次に台割を考えるんですが、その時はホテルなどにこもります。この本に対してどうやって進行していこうか、というのが決まれば、あとはいつでも書けるので、台割はきちんと考えます。だから台割を作るまでが大変です。

著書一覧『 有吉与志恵

この著者のタグ: 『スポーツ』 『教育』 『エネルギー』 『医者』 『コンディショニング』 『トレーニング』 『ダイエット』

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