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西田文郎

Profile

1949年生まれ。 日本の経営者、ビジネスマンの能力開発指導にたずさわり大脳生理学と心理学を利用して脳の機能にアプローチする画期的なノウハウ「スーパーブレイントレーニングシステム」を構築。企業の一人あたりの生産性が飛躍的に向上するため「能力開発の魔術師」と言われている。 その活躍はビジネス界にとどまらず、北京オリンピック女子ソフトボール始め、多くの国内トップスポーツ選手を指導する。 著書に『ツキを超える成功力』『人生の目的が見つかる魔法の杖』(ともに現代書林)など。
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問題は「能力」ではなく「脳」にある


――西田さんは長く、メンタルトレーニングの分野で活躍されましたが、その根本にあるのはどのような想いなのでしょうか?


西田文郎氏: 弊社の社名であるサンリは、「3つの理念」から来ています。研究、知識で「真理」を追求するとともに、多くの人が認める行いの道である「道理」、そして万物を支配している「天理」を求めるということです。僕はよく社員に、日本の法律は破っても、うちの理念は破ったら絶対許さないと言っているんです。もちろん法律を犯すのは良くないですが、うちの会社に来ていただいたのなら、うちの会社の理念を意識してもらわないといけないという意味で言っています。
脳の機能のことをお伝えすることは、私が始めた時は、誰もやっていませんでした。だから、日本の影響力のある人、例えば東証一部上場企業の社長さんにそれを伝えていけば、何千人を指導するよりも社会に貢献できると思いました。社会に貢献できなければ会社は存在意義がないから、その瞬間に辞めます。

――冒頭でお話しいただきましたが、限られた人への指導から、一般へ向けた活動をし始めたのはなぜなのでしょうか?


西田文郎氏: 影響力のある人に指導してきましたが、還暦を過ぎてから、そうでない人たちのところに行くと、ついてない人は「ついてない脳」になっていると感じました。能力がないのではなくて脳なのだということを、一般の方々にもわかってもらいたいと思っています。今まで表に出ないで特殊な立場から、持たせていただいていた影響力を、どう使って死んでいくかということが、僕にとっては重要なことなのです。かっこよく言うと、自分がやらないと誰もできないと思っています。

――能力、才能がないと思って、様々なことを諦めている方も多いと思います。


西田文郎氏: 僕はよく言うのですが、自宅の電話番号を覚えている人ならば天才です。それだけで成功の可能性があるのに、皆それに気づいていない。人間の脳は、赤ん坊の時はなんでもできると思っているから、何百回ひっくり返っても、立つという目標を諦めない。もし赤ちゃんの時に立つのは無理だと脳が判断したら、僕は今日ここにハイハイして来たはずです(笑)。赤ちゃんの時には脳の中に否定的データが入っていないので、疑いの余地もなくチャレンジして、我々は立って歩けるようになる。これが大人になると、脳の機能が良過ぎて、赤ちゃんが立って歩くよりはるかに簡単な月間目標ですら、途中で諦めてしまう脳になっている。



僕がしたいのは、その思考を変えさせてあげることです。自分の将来に対して肯定的錯覚をしている人間が成功者になっている。もう片方は、「常識で考えて無理だよね」と否定的錯覚をして生きている人間です。ビジネスでもスポーツでも、「きっと自分はこうなる」という肯定的な錯覚をしている人が成功していきます。

面白いからこそ、脳は集中する



西田文郎氏: 社会的権威のある人ほど、自分はすごい人間ではないと言っています。好きでやって、肯定的錯覚を続けてきたから優秀になっただけです。僕は中学校や、高校の講演に呼ばれた時に、「学年で一番数学ができないと思っているやつ手を挙げろ」と言うんです。で、その子に「君は頭が良いからできないんだ」と言います。小学校の時に算数が嫌いになったことを脳が覚えているから、数学の教科書を見た瞬間に嫌だという判断をしている。頭が良いからすごいスピードで嫌な経験をアウトプットしていく。

――好きなことについては、どんどん頭に入るという経験は確かにあります。


西田文郎氏: うちの会社の面接の時、ある社員に苦手な教科を聞くと、歴史だと言ったんです。歴史は、誰が何をやったという物語を覚えることなので、できないわけはありません。この社員は漫画が好きで、日本史の物語は覚えてないのですが、『巨人の星』の星飛雄馬がいつ大リーグボール何号を作ったかとか、『あしたのジョー』で最後に戦った世界チャンピオンは誰かなど、こういう問題を出せば学年で1番だと思うんです。漫画に関しての物語は、脳が下垂体前葉からチオトロピンというホルモンの分泌が高まって、脳が面白いと思って集中する。授業になるとつまんないと思っているから、脳が活性化されない。うちの兄なんかもそうでしたが、数学が異常にできる子は勉強はしません。なぞなぞを解いているのと一緒で、面白がってやるのが数学なんです。うちの会社にも各分野のスペシャリストがいますが、面白くてしょうがないから専門家になったのです。

――否定的な思考はどのように変えていくのでしょうか?


西田文郎氏: 例えば、トラウマを受けた人に「すぐ治せ」と言っても治らない。それを治すために、記憶データを塗り替えるっていうことを教えています。これを悪いことに使うと非常に怖いことになってしまうから、影響力のある日本の経営者など、ちゃんとした人にしか、全ては公開しませんでした。これからは、これを大衆化する方法を考えていきたいと思っています。

著書一覧『 西田文郎

この著者のタグ: 『アドバイス』 『経営者』 『メッセージ』 『トレーニング』 『脳』 『メンタル』 『成功』 『能力』

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