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島宗理

Profile

1964年埼玉県生まれ。1986年、千葉大学文学部行動科学科卒業、慶應義塾大学社会学研究科修了後、ウェスタンミシガン大学心理学部博士課程を修了しPh.D.を取得。鳴門教育大学を経て、現在、法政大学文学部心理学科教授。行動分析学を専門とし、世の中に役立つ心理学を研究・実践する。著書に『パフォーマンス・マネジメント』『インストラクショナルデザイン』(共に米田出版)、『人は、なぜ約束の時間に遅れるのか』(光文社)など。

Book Information

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行動分析学で、より生きやすい世界を



1964年生まれ。千葉大学文学部行動科学科で実験的行動分析学を学び、86 年(株)サンシステムに就職。ソフトウェア開発の仕事に携わりながら87 年より慶應義塾大学社会学研究科入学、応用行動分析学を学ぶ。89 年より Western Michigan University へ留学、組織行動マネジメントを学ぶ。92 年 Ph.D.を取得。帰国後、コンサルタントとして3 年間勤務した後、95 年に鳴門教育大学へ。学校教育研究センターおよび高度情報研究教育センター助教授を経て、2006 年より法政大学文学部心理学科に着任。専門は行動分析学。『パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学』、『行動分析学入門』、『人は、なぜ約束の時間に遅れるのか―素朴な疑問から考える「行動の原因」』など著書多数。世の中に役立つ心理学を研究し実践する島宗理さんに、お話をうかがいました。

人間について学びたい


――早速ですが、法政大学では、どんなことを教えていらっしゃいますか?


島宗理氏: 今年はサバティカル(研修休暇)で、1年間授業も会議もない。通常はゼミの学生とさまざまな研究をしていますが、多いのは消費者行動についての研究です。価格情報が化粧品の使い心地に与える影響、ネットショッピングでポイントと割引を比較するとどの程度価値が違うか、テレビCMが流れている間CMをチラチラ見る行動を引き起こすにはどうしたらいいかなどがテーマです。行動分析学が専門で、生活そのものが研究対象になることが多いです。

――大学では学生達に対して、どのように教えてらっしゃいますか?


島宗理氏: 厳しいです。と言っても怒鳴るというような厳しさではない。ここまではやろうという要求水準が高くて、それに達していなければダメ出しをしますから、みんな戦々恐々としています。だからよく「怖い」と言われます。怒られるのが怖いというより、やっていないのがバレるとか、できるまでやらされるという意味で「怖い」(笑)。

――島宗さんは、埼玉のお生まれですね。小さい頃はどんなお子さんでしたか?


島宗理氏: 本は好きでした。子供の頃は江戸川乱歩を、中高生の時には太宰治や夏目漱石を読んでいました。読書感想文コンクールというのがあって、推薦を受けた記憶があります。あまり覚えていないのですが、たしかウナギの物語の感想を書きました。ウナギがどこで生まれて育つのか、いまだに分かっていない。そういったことを物語風にしたストーリーで、それを読んで感想文を書いたものがコンクールに推薦されて、素晴らしいと国語の先生に褒められたことがあった。それがきっかけで本をたくさん読むようになったと思います。

――それが書き手としての喜びを感じた出発点だったのでしょうか?


島宗理氏: 分かりませんね。大学生になってからは筒井康隆や小松左京など、SF作家ものを読んで、それで、学生の頃に同人誌を作ったことがありました。そのころは、ものを書くことに興味があったんだと思います。ものを書くって、カッコいいじゃないですか。だから、あこがれていたのだと思います。

――社会学、行動分析学に興味をもったきっかけは何でしょう?


島宗理氏: 高校の時は理系で、建築家になりたいと思って勉強していた。でも、高校時代は友達関係や恋愛関係で色々ある。色々な経験をして「人間について学びたい」と思ったのがきっかけでした。心理学か社会学か哲学か、その辺を学べる大学を探して千葉大学にきました。
人間というのは、こうしたいとか、こうしちゃいけないと分かっていてもしてしまうことがある。こんなことを言ったら相手を傷つけると分かっていて、そういうことを言ってしまう。人と殺し合いたい人はほとんどいないけれども、戦争は起こる。人が思うことと実際にすることとのズレがどうして起こるのか、どうすればズレが生じなくなるのか、自分達が望むところにどうやったらいけるのか、そこに興味があった。



――大学卒業後は慶應に行かれました。


島宗理氏: 大学院に行きました。行動分析学という心理学を学んで「これは面白い」と思った。これはおそらく人の役にも立つし、自分の興味も満たせる。非常に理系的というか、論理的で数字に基づいており、理にかなっている。もともと理系でしたので、感覚がぴったり合ったんでしょう。大学院で勉強をしたかったのですが、うちは貧乏でお金もないし、自分でお金を作るために学部を卒業してから一度就職したんです。

著書一覧『 島宗理

この著者のタグ: 『大学教授』 『心理学』 『可能性』 『研究』 『教育』 『書き方』 『行動分析学』

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