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世界中の本好きのために

平野秀典

Profile

一部上場企業のビジネスマンの傍ら、「演劇」の舞台俳優として10年間活動。その経験からビジネスと演劇の関連性に気づき、独自の感動創造手法を開発。二足の草鞋で勤務していた企業の劇的なV字回復に貢献する。独立後は、日本で唯一の感動プロデューサー(R)として、規模や業種を超えた様々な企業へ、講演(公演)・指導を行い、誰にでもできる感動創造の極意を伝え歩いている。音楽の殿堂サントリーホールや紀伊國屋劇場でも公演会を開催し大きな感動と反響を呼ぶ。講演・指導企業は一流企業を中心に数百社、受講体験者は累計で20万人を超え、リピーターとなるファンが多い。
【平野秀典公式サイト】http://www.kandou-gift.com
【メールマガジン】(週刊無料配信)
http://www.mag2.com/m/0000118235.html

Book Information

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自分自身の表現力を磨くことで、人を幸せにする



平野秀典さんが作家活動や講演で追求しているのが「感動」の創出です。日本で唯一の「感動プロデューサー」として、感動することがビジネスにも好影響をもたらすという理論を説いています。平野さんに、作品を通して伝えたいこと、そして、元舞台俳優という異色の経歴も踏まえて、さまざまなステージに立つ表現者としての想いをお聞きしました。

感動は音叉の共鳴作用


――早速ですが、「感動プロデューサー」のお仕事について教えていただけますか?


平野秀典氏: シンプルに、「感動を生み出す人を生み出す」ということです。よく、お涙ちょうだいの話をして回る人みたいに誤解を受けるのですが、自分が感動を生み出すだけではなくて、感動を生み出せる人をたくさん作ることを目指しています。私にかかわって学んだり気づいたりした方が、周りの人に感動を生み出すことを続けていければ、ちょっとした世の中への貢献ができると考えています。

――「感動プロデューサー」で登録商標を取られていますね。


平野秀典氏: 特許庁で、Rマークを取ってありますので、使うには許可がいります。昨今、こういう肩書を真似してよからぬ稼ぎをやろうとする人がいるので、申請しました。

――感動を生み出すことの重要性に気づかれたのはいつだったのでしょう?


平野秀典氏: 演劇をやっていた時に、観客が感動して、エンターテインメントなのに「人生が変わりました」と言われました。感動することは人にとってすごく価値があることだと感じました。脳にもいいし、もちろん心にもいい。例えばマイケル・ジャクソンのショータイムを見ると、人生が変わるような衝撃を受ける。私も映画の主人公の生き方にどこかであこがれて、何かの選択の時に参考にしていることがあります。

――その感動が周りにどのように伝わっていくのでしょうか?


平野秀典氏: ちょうど音叉の共鳴作用みたいなものがあります。私が演劇と会社員生活の二足のわらじをはいていた時に、社内で「商品を表現する」という切り口のセミナーをして歩いて、会社の業績をV字回復させたことがあるんです。説明ではなくお客さんが感動する表現力を伝授するという変わったセミナー(笑)。全国に支店があるメーカーでしたけれど、その動きが自然発生的に広がって、全国の各支店長から私の支社に「平野を呼べ」という話になった。お客さんの前に社内で口コミが広がった。私が輝きながら自由に表現をする姿を見て、社員たちが「ああ、こんなふうに表現していいんだ」ということに気づいて、そこから先は気づいた人たちが、自分なりの商品の表現のしかたを生み出し、実績を出していく。社内に「スター」が何人も誕生しました。私の仕事は、社内に共鳴作用のきっかけを作る表現者であり、商品の魅力を伝える演出家の役割でした。

子どものころからすべてつながる「一筆書きの人生」


――小さいころはどのようなお子さんでしたか?


平野秀典氏: 子どものころ、おじいさんがすごく手先が器用な人で、写真を撮ったり絵を描いたり芸術的な作業をしていて、プロじゃないのに突き抜けたレベルだった。それを見た人がすごく喜んでいて、私も、自分がやったことで人に喜んでもらいたいと思いました。おじいさんはマジックもやっていたので教えてもらって、小学生の時に友達に見せて、めちゃくちゃ喜んでもらえました。それで大学ではマジック研究会に入りました(笑)。

――大学では演劇はされていなかったのでしょうか?


平野秀典氏: 大学の時はマジックだけでした。動機も単純で、女の子にモテるから(笑)。おじいさんから教わって心得もあったし、ぐんぐん上達して、カードやコインを使うテーブルマジックをやって、ステージマジックまでやっていました。ステージを借りて、照明を使って、マジックショーをする。それが、後で思うと芝居の基礎になっていた。マジックって角度によってタネがばれたりする。だから、自分の体の向きとか動きを常に客観的に見ることを、自動的に鍛えられたわけです。

――演劇を始められたきっかけはどういったことでしたか?


平野秀典氏: 普通に社会人になって、たまたま友達から「面白い芝居があるから見に行かないか」と誘われて行ったのが、つかこうへいさんの芝居だった。それを見て「背中に電流が走る」という表現がありますが、本当に比喩表現じゃなくて電流が走った。号泣しました。役者の表現力に感動しまくって、「人間ってこんなに豊かな表現ができるんだ」と感じた。友達5、6人で行って、帰り道に皆でお茶を飲んだんです。普通は「いい芝居だったね」とか「いい映画だったよね」っていう話になるものですが、そうではなくて「芝居をやりたいね」と言い出した友達がいて。気がついたら劇団を旗揚げしていました。今考えると何か不思議な運命の力を感じますね。
つかさんに鍛えられた役者さんたちを身近で見て、表現することはどういうことなのかを学べて、すごく楽しかった。だから、おじいさんを見て、人に喜ばれたいと思って、マジックをやって、芝居をやるまで私の人生がすべてつながっているんです。私の生き方は、1つ1つの点はバラバラですけれど、線でつなげると完ぺきに今につながっている「一筆書きの人生」なのです。

私の職業は「人生」です



平野秀典氏: もっと言うと、中学から高校まで空手をやりながら陸上競技をやっていた。陸上競技はハードルをやっていたんですが、空手の動き、例えば蹴る動きって走りの動きを大きくした動きなんですよ。上半身のひねりと、下半身を最大限に使ってバネをためて解放する動きで、走る動作と原理的に同じになる。それを知ると陸上のタイムが伸びるし、空手の上達も早くなる。共通した本質に気づく喜びを知って、同じことを1つだけやることが我慢がならなくなった。常に何か違うことをやっていると面白いことが起こるから、芝居だけじゃだめなんです。だから、会社でマーケティング担当というビジネスマンと両立しました。両方やっているということが大変心地よかった。「本質を見る」と言っても、堅いノリじゃない。その方が人より早く気づけるから楽しい。できれば3つぐらい何か同時にやると、さらに人が気づかない本質に気づきます。でも4つ以上になると収拾が付かなくなる(笑)。「3つを融合せねばならん」とか言っていると、たぶんつまんなくなってくると思いますが、楽しい趣味が3つあったら、別に3つやっても苦にならないでしょうという考えです。

――並行して複数のことをすることで、1つ1つの仕事にも良い影響があるということですね。


平野秀典氏: ただ、演劇をやっていた当時は「本業は何ですか?」とよく聞かれました(笑)。役者をやって、セミナー講師をやって、本を書いていましたから。それで、面倒くさくなって、「本業は『人生』です」って言うことにした。それ以降質問が止まるので、「あ、これはいいな」と思ったんですね(笑)。でも、そのうちに、本当に本業って人生だよなって思うようになりました。仕事を本業にして、人生を副業にしている人が多いかもしれないなと思い始めた。私は「人生は舞台」っていう本質からいろんなインスピレーションがわくんです。人生自体が1つの舞台で、その中に仕事のシーンがあって、家庭人としてのシーンがいて、友達と遊んでいるシーンがある。だから本業である人生を輝かせるために、各シーンをうまく演出していきたいなというのが考え方のベースになって、すごく楽になりました。

平野式執筆法「離れ技」とは?


――文章にもファンが多い平野さんですが、執筆のスタイルをお聞かせください。


平野秀典氏: 私は8年で12冊本を出していますが、本当は1年に1冊ペースで行きたいです。それ以上出すと、自分では書ききれなくなりますから。ただ書くのは早い。1番早い時で200ページを2週間で書いたことがあります。パソコンで書きますけれど、頭の中にアイデアがあふれるどころか、もう、画面に文字が出てくる(笑)。私の書き方は、調子が悪い時でもとにかく書く。そうするととりあえず文章ができる。書いた原稿を、2、3日熟成させてから修正する。いったん書いたものから離れて、自分を自分の校正者にして、書き加え、書き直し、上書きしていく。私はそれを「離れ技」と呼んでいます(笑)。
でも実は、読者には言っていますが、メルマガで次の本の下書きをすることがあるんです。毎週出しますので、その時の直感で書いたものを、直せるところまでは直して出す。すると読者の感想が届いて、その時の自分のレベルがわかる。それから旬な感覚を損なわないように書き直していくんです。ゼロから1っていうのはすごく力を使うけど、1を書いておけば、あと2、3とスムーズに進む。メルマガで書いたものをFacebookで、さらに言葉を削って本質が見られるような文章にして出す。そうすると、自分の中で「あ、これはいい文章だな」というのが残って、人に頼らず自分の表現ができる。ちょうど役者が稽古によって自分の芝居を練っていくのと一緒で、いわば私の場合は公開稽古にしている。プロセスを見せますけど、それはそれで旬の魅力があると思っています。

――メルマガやSNSのタイムリーさという特性に合わせた表現ですね。


平野秀典氏: つい最近メルマガに書いたのは、「表現っていうのは意味付けをするアートだ」という言葉です。つまり、事実だけをしゃべっているとたぶん相当つまらない会話になる。でも事実に対して自分なりの意味付けをすることで、私たちは共感したり反発したりする。
例えば最近、車を洗車してピカピカになって、外にさっそうと出たら雨が降っていた。「オーマイゴッド」じゃないですか。でも、空気がずっと乾燥していて、せき込んでいた人は恵みの雨になる。その意味付けは人によって異なります。他の例えだと、桜が満開な時に、桜に対する思いも意味付けですよね。Facebookで「上に向かって咲く梅と、下に向かって咲く桜、どちらも自然のアーティスト」という言葉を出してみた。そしたらそれにコメントで「天をめでる梅と、地をめでる桜」という表現をした女性がいた。すてきでしょう?さらに私がコメントで、「すてきな表現ですね。今幸せになりました」って書いたんですよ。そしたら、「平野さんがまいた種がこれを作りました」ってまた返ってくるわけです。これって、共同作業じゃないですか。意味付けのやりとりで、1つの事実がとっても印象深く残る。それが表現です。そんなことを、一著者として本を通じてやっているんだなということに気づいたんですよ。

表現は100通り、伝えたいことは1つ



平野秀典氏: 私にとって本も講演もセミナーも、表現する手段です。で、自分が表現したことで世の中のお役に立つ、誰かに影響を与える、アーティストの生き方をしたいと思っています。自己満足の表現ではなくて、「表現力って誰にでもあるよ」という私なりのメッセージを送っているんです。子どものころに標準装備で持っていて、それを磨くことを続けるか続けないか、その違いだけです。だから一緒に磨きませんかと投げかけている。磨く時間と思いの強さで上達していく。すべてにおいてそうではないかなと思います。

――表現することの大切さを、自らの表現によって人に伝えているのですね。




平野秀典氏: 1人の人間が自分の人生で本気で伝えたいことってそんなに多くない。私が伝えたいのは、誰でも表現力を持っていて、人を感動させる表現力の使い手になれるというメッセージです。それをそのままの形で伝えるのではなくて、最低100通りのバリエーションで伝えないと伝わらないと思う。でも、まだ本は12冊、88冊残っている(笑)。だから本質は一緒ですけど、1%違えたり、進化させたりすることをやっていきたいですね。3日前の自分と今日では違っている。ただし微妙な変化です。私はこれを「101%」と呼んでいます。120%やろうとして何にもできないですから。だから新しい本にも前の本と同じことが書いてあることがある。リピーターにだけ向けて書くと、仲間内だけの本になって、「これは前に言ったと思うけど」みたいな言い方になってくる。でも初めて読む読者にとってそれは関係ない。初めて読んで理解できるように、全体のストーリーがちゃんと完結するように、毎回自分の代表作になるようにと思って作っています。

ハウツーを超えたビジネス書を書きたい



平野秀典氏: ただ、本を売ろうと思ったら微差を書いても売れない。もっと派手なことの方がみんな目に留まって、インパクトがある。でも、売れているビジネス書を読んでみると、タイトルと中身が合っていない本があります。それでビジネス書に悪い印象を持たれる。出版社は自ら首を絞めているように感じます。インパクトのあるタイトル自体は、別にやってもいいかなと思いますが、私の本は編集者さんがそういうタイトルを付けなくなった。「こいつには合わないな」ということでしょうか(笑)。文章も「平野節」になっているということで直せないと言います。

――書き手として、ビジネス書に必要なことは何だと思われますか?


平野秀典氏: 私は「人を幸せにするビジネス書」というジャンルを作りたい。テクニックとかノウハウを超えたい。最近、「伝え方」のノウハウを書いた本がベストセラーになっています。ベストセラーになるということは役に立つということのはずです。でもたくさんの人が読んでいるということは、知っている人がたくさんいる。今こうやって会話している時に、どこかで読んだような伝え方のノウハウをお互いが使っていると知ったら、急に会話が色彩を失います。表現力をスポイルしてしまうというか、せっかくのビジネス書がなぜそうなるのかなと感じます。もちろんハウツーが入っていてもいいですが、周りの人を幸せにするノウハウが書いてある本を書きたいです。

電子書籍なら、映像と文字で表現できる


――電子書籍についてはどのようにご覧になっていますか?


平野秀典氏: 紙と電子書籍どっちでも読んでほしい。紙の本で読むことの魅力、やっぱりめくる触感の魅力は残ると思います。これはやっぱり電子書籍はかなわない。個人的に紙は好きです。今日は紙で読みたいなと思ったら紙の本をめくりながら読めばいいし、外出先ならタブレットで読むとか、どっちでも読めるというのが理想だというふうに思います。

――表現の手段として電子書籍には可能性は感じますか?


平野秀典氏: 表現者として、いろんなバリエーションを世の中に発信するために、紙の本だけでは限界がある。私の本でも、写真を入れたりしてビジュアル的にしたかったんですけど、本はやはり2次元の世界ですから。私は『GIFTの法則』を DVDとしてTSUTAYAから出しましたが、電子書籍にできるなら映像を入れて、文字でも訴求したいです。
あと、私はロングセラー作家と呼ばれるのがこよなくうれしいです。ベストセラー作家はごまんといますけど、ロングセラー作家というのはなかなかいない。今の出版は短期間で売り終えて次の本を出していこうというやり方が多いです。そういう意味で、必要な人に届ける手段として電子書籍にすごく可能性を感じています。紙だと出版社の都合で廃版になっていくけど、電子書籍って少なくとも廃版にはならない。データさえなくさなければずっと残る。それはやはり電子書籍の大きな魅力だと思いますね。

余分な言葉を省いた表現が人を救う


――平野さんは、新しい媒体をご自身の表現のバリエーションとしてご覧になっているということがわかりました。


平野秀典氏: 震災以降、いろんな人がいろんな意味で変わりました。私も変わりました。震災で言葉を失った。言葉を通して勇気をお届けしている職業の私が、言葉を失った。私の出身は福島県いわき市ですが、被災した人にかける言葉が限られます。自分の言葉が陳腐に聞こえて、全然役に立たないなと思った。そこから立ち直ったのが、余分な言葉を使わないで表現するということです。SNSやTwitterを通して届く言葉は短い。省かれた言葉って届くということに気づいて、余計なものがそぎ落とされた言葉が人を救うのではないかと思った。SNSの発達というのはここにつながる道だったのではないかなと感じました。情報があふれると、削られた言葉というのがあらためて脚光を浴びる気がしています。まず自分自身の表現を磨くことからスタートしたら、いろんなことが前進していく。そこからやりませんかっていうことを言いたいです。

――最後に、今後の活動の予定をお聞かせください。


平野秀典氏: 自分が生きている限り、表現者として誰かのお役に立ちたいということです。人には2つのタイプがあって、自分の夢や目標に突き進んで達成する人と、方向だけ決めて、あとはその時々の偶然と必然に任せるという人がいる。私は後の方です。何か自分のやりたい新しいことが出てきても、そこに向かう間に、魅力的な人とかステージとの出会いがあるかもしれない。だからいつもニュートラルな立場で、固定化させたくない。ただ大きなベクトルは決めています。今ステージが変わろうとしていて、今まで企業講演をメインでやってきて、もう20万人以上に聴いていただいています。でも、残念ながら、何百人とか何千人の前でしゃべるのは決して嫌いじゃないですけど、そのあと1人1人と出会うということはない。せいぜい名刺交換とかサイン会の時にちょっと会話を交わすぐらいで、出会いとしては物足りない。それで始めたのが「感動塾」という誰でも参加できるオープンセミナーで、学んでみたいと集まってもらった人たちに直接「平野メソッド」をお伝えする場です。実際に卒業生は、自分の持ち場で輝いて、仕事がぐんぐん進化している。それを確認できるのがすごく楽しいし、存在意義を感じるところなので、それを増やすことを、今急激にやりたくなっています。
すでに4月に、リゾートホテルに滞在して感動力を磨く新生感動塾を東京近郊で開催し、大変大きな反響をいただいています。「次はいつだ!」という問い合わせが多数あり(笑)、さっそく9月14日~16日の三連休に第2回目を開催する予定になっています。7月6日(土)に都内で体験セミナーと開く予定になっていますので、公式サイトか、メルマガをチェックしていてください。

(聞き手:沖中幸太郎)

著書一覧『 平野秀典

この著者のタグ: 『考え方』 『感動』 『表現』 『人生』 『メッセージ』 『変化』 『価値』 『プロデューサー』 『共同作業』

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