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世界中の本好きのために

嶋津良智

Profile

大学卒業後、IT系ベンチャー企業に入社。同期100名の中でトップセールスマンとして活躍、その功績が認められ24歳の若さで最年少営業部長に抜擢。その後28歳で独立・起業し代表取締役に就任。その3年後、出資会社3社を吸収合併、実質5年で52憶の会社まで育て、2004年5月株式上場(IPO)を果たす。企業不祥事が相次ぐ中、日本のリーダーの在り方に警鐘を鳴らし、次世代を担うリーダーを育成することを目的とした教育機関、『 リーダーズアカデミー 』を設立。主な著書としてベストセラーにもなった『 怒らない技術 』、『 あたりまえだけどなかなかできない 上司のルール 』、『 だから、部下がついてこない! 』などがあり、累計90万部を超える。

Book Information

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この4つの条件をクリアしたら、結婚してもいい。


――嶋津さんのインタビューの中には、奥さまに関する言葉がたくさん出ていらっしゃいますね。


嶋津良智氏: かみさんを愛してるんですよ(笑)。純粋に大好きで結婚したというのはありますね。僕は「何をもって結婚って踏み切るのか」というような質問をよくされるのですが、「4つの条件がクリアされていたら結婚対象者として考えていいんじゃないか?」という話をよくします。1つ目は、『好きじゃだめなんだ。大好きじゃなきゃだめなんだ』ということ。僕の周りでね、「どうして離婚しないの?」と思うような家族もいくつかあったので、「なんでそんな状況で離婚しないの?」と質問してみたんですよ。みんなね、同じような返事が返ってきたんですよ。「好きで結婚したから」と言うんですよ。そこで初めて本当に好きだと言って結婚することの大切さを知ったんです。好きな人間と結婚することによって乗り越えられることもあるんだなと思って。だからさらに欲を言ったら、好きじゃなくて大好きぐらいがいいんだなと。そうするとあらゆる荒波も乗り越えて行ける。2つ目は、男女ともに、『子供を本当に産んでほしい』、『その人の子供を授かりたい』と思えるかどうか。

――確かにそれを考えてみると、答えが出やすいですね。


嶋津良智氏: 3つ目は、ちょっと特殊な事情は別として、『親を大切にしている人かどうか』。やはり親を大切にしている人は、相手の親を大切にします。要するに自分の親を大切にしてくれるし、かつ自分自身、相手を大切にしてくれる。自分の親を大切にしている人は、妻の両親を大切にできるし、妻自身も大切にできる。これは確率論ですけれどね。だから親を大切にしているかどうかは重要です。最後4つ目が、子供が巣立っていなくなった60歳や70歳の老夫婦になって2人きりになった時に、『2人だけでも幸せな家庭が築けるイメージが持てるかどうか』。
若いころはその時に勢いで結婚したりする部分もありますよね。でも結婚は、好きや嫌いだけで結婚できるもんじゃない。やはり色々な角度から考えて、総合的に判断する必要性があるのが結婚なんだと僕は考えています。そういう意味ではその4つの条件をクリアしていたら、少なくとも結婚の対象者としては考えてもいいんじゃないかな?と思いますね。

ハッピーでいられるよう、アンハッピーを自力で削除せよ。


――今、これを読んでいる方々へ、どう現実に立ち向かっていけたらよいかメッセージをいただいてよろしいですか?


嶋津良智氏: 僕は自分がこういう人生を送ってきたりすると、他人から高い志や目標を持って歩み続けてきたように思われがちなんですが、実は違う。僕は昔からそうなんですが、自分がハッピーじゃないことを自分の力で徹底的に排除してきたという人間なんです。そしたら知らないうちに、好きなことややりたいことが残ったという、そういうタイプなんですよ。でも、面倒くさいことや嫌いなことのアンハッピーを避けるために回り道はしません。避けたとしてもそれはまた起こるから、徹底的に自分の力で横に排除して、自分はまっすぐ進んでいくという感覚ですね。そういうことを心がけたほうがいいですね。

――自分はまっすぐ進んでいくんですね。


嶋津良智氏: そして、自分の幸せが何なのかわかっていない人間が人を幸せにできるわけがないので、まずは自分の幸せについて真剣に考えてほしいですね。あなたにとっての幸せは何かということ、何をもって幸せだというのか。どんな条件やどんな状況が幸せなのかということをよく考えてほしい。そして条件や状況をまず自分がしっかりちゃんと作れるのかということです。そうして初めて「自分は幸せだ」と実感できた人間が、人を本当の意味で幸せにできるんだと思います。
この世の中をよくするには、まずは人それぞれが個人ベースでしっかり自分の幸せとは何なのか真剣に考えて、自ら幸せな姿をきっちり作り上げること。これが実は一番大切なんじゃないかと思います。

――人を幸せにするためにも、自分の幸せを理解するんですね。


嶋津良智氏: 結局、真剣に自分の幸せについて、究極にわがままに考えると、自分が幸せになるためには、絶対に他人の協力が必要だということに気づきます。だから、人に優しくなったり、人に思いやりを持ったり、社会に対する貢献心も生まれてくるんですよ。ところが、中途半端に自分の幸せを考える人間が、本当の意味で自分勝手になります。

だから、僕はよく言うんですが、『自分だけが幸せになることを考えるんじゃなく、自分が幸せになることを真剣に考えろ。自分が幸せになることを真剣に考えた人間が初めてその向こう側に見えるものがあるんだ』と。自分だけが幸せになることだけを考えている人間は、いずれアンハッピーが待ち受けている。だから自分の幸せを真剣に考えてほしいですよね。

自分の人生、そして生と死に真剣に向き合おう。


――嶋津さんの人生におけるターニングポイントはいつでしたか?




嶋津良智氏: 僕が30歳の時に、たまたま2日連続で非常に親しい友人のお父さんが亡くなられたんです。それで、「俺も、自分の親が死ぬような年になったんだなぁ」と。初めて自分の親の死というものと向き合ったんですよ。それまで自分の親が死ぬなんて考えたこともなかったけれど、その延長線上で『自分もいずれ死ぬんだな』と思って、自分の死というものにも真剣に向き合ったんです。自分の生きる目的や働く目的を真剣に考えて、自分の答えを出して、自分にとっての幸せとは何なんだろうと。何をもって幸せと言えるだろうと。36、7歳の時にその答えをやっと見つけたんですが、そういう意味では僕は30という若さにして、自分の人生や死のテーマと真剣に向き合って考えるきっかけがあったというのは、それはとてもラッキーだったと思いますね。きっかけだけで終わらせないで6年も7年もの長い間、それについて自分自身が考え続けたことがすごくラッキーだったと思っています。そんなに簡単に出る答えじゃなかったので。

――7年、考え続けたんですね。


嶋津良智氏: 考えましたね。もちろんそのことだけ1日中考えているわけにいかないわけですから、考える時もあれば、考えられない時もありました。でも僕は少なくとも考え続けましたし、色々な人に聞きましたよね。「変なこと聞いていい?」と言って。「何のために生きているの?」とか、「何のために、一生懸命働いているの?」とか、色々な人に聞きました。でも、ほとんどの人が、お金のためや生活のため、生きていくためとか、もうつまらない答えしか返ってこなかったんですが、でもそれは逆にものすごい発見だったんですよ。「そうか!」と。人はこんなに大切なことを、意外と真剣に考えていないんだということが発見できたんですよ。だからこの答えを自分が出せた時には、これだけで他人との差別化が図れるなと思って、真剣に考えたんですよね。

――自分だけの答えを持つということが重要ですね。


嶋津良智氏: 結局生活のためだとか、家族のためという答えは、当たり前なんですよ。だからそれ以上のものが何なのか?ですよね。そこの答えを持っている人間と持っていない人間で大きく人生が変わると思います。

(聞き手:沖中幸太郎)

著書一覧『 嶋津良智

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