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世界中の本好きのために

嶋津良智

Profile

大学卒業後、IT系ベンチャー企業に入社。同期100名の中でトップセールスマンとして活躍、その功績が認められ24歳の若さで最年少営業部長に抜擢。その後28歳で独立・起業し代表取締役に就任。その3年後、出資会社3社を吸収合併、実質5年で52憶の会社まで育て、2004年5月株式上場(IPO)を果たす。企業不祥事が相次ぐ中、日本のリーダーの在り方に警鐘を鳴らし、次世代を担うリーダーを育成することを目的とした教育機関、『 リーダーズアカデミー 』を設立。主な著書としてベストセラーにもなった『 怒らない技術 』、『 あたりまえだけどなかなかできない 上司のルール 』、『 だから、部下がついてこない! 』などがあり、累計90万部を超える。

Book Information

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『ヤングマガジン』で活字に慣れた新人時代のこと。


――普段どのくらい本を読まれますか?


嶋津良智氏: 本音で言っていいですか?(笑) 僕の場合はもともと本は嫌いなんですよ(笑)。それで、大学を卒業するまで本なんてほとんど読んだことがなかったんです。漫画すら読まなかった。そんな状態で社会に出たんですが、会社に入ってからずっと疑問に思っていたことがあったんです。「本をよく読む人はみんな賢い。なぜだろう。本って何か秘密があるのかな?」と。それで「社会人になったから本ぐらい読まなきゃいけないかな?」と思って、とりあえず漫画から読もうと思ったんです。ヤングマガジンという雑誌を毎週買って、行きの電車の中で読んで、渋谷駅のゴミ箱に捨てて会社に行くというのが週に1回の日課になった。そのうちヤングジャンプも面白いと思うようになって、同じように買って、駅で捨てて会社に行くというのが日課になった。そして漫画をずっと読んでいて「そろそろちょっと、ほかの本でも読んでみようかな?」と。次は小説だなと思って、おやじに「なんか面白い小説ない?」と聞いたら、当時おやじから松本清張の小説を薦められたんです。

――漫画からスタートされたんですね!松本清張はいかがでしたか?


嶋津良智氏: それが、読んだら結構面白くて、それから松本清張、赤川次郎の小説を読むようになりました。仕事で営業をやったり、マネージャーをやったりしていると、煮詰まる時もあって、必要を感じてビジネス書も読むようになりました。もちろん今でも全く読まないわけではないんですけど、目的のない読書ができないんですね。例えばリーダーシップ系の本を読むといったら、リーダーシップ系の本を5冊6冊参考文献として買ってきて、集中して読むんです。それで何か参考になりそうなことや、ネタになりそうなことを比較検討したりすることはよくします。

著者に敬意を払って、本はきちんと最初から最後まで読む。


――読み方としては、必要なところだけ読むといった方法ですか?


嶋津良智氏: そこがね。僕はまた違うんですよ。最近のはやりで、本を5分で読んだり10分で読むなどのスキルがありますよね? 著者側からすると、「ふざけんなお前、俺がどれだけ精魂込めて書いた本だと思っているんだ?(笑)」と思うんですよ(笑)。それを5分10分で、1節だけピックアップして読んだ気になるなよって感じなわけですよ(笑)。だから僕は、ちゃんと表紙を見て、裏を見てプロフィールを読んで、前書きからちゃんと読んでいくんですね。それが著者に対する礼儀だと思っています。それから、僕の場合は、読書じゃなくて、そこから何かを得ようと思って読んでいるので、常に自分に置き換えながら読むという癖があるんですね。例えば、カルロス・ゴーンの本を読んだ時に、こういう時にこういう風な行動をしたという文章があったとしたら、それを読みながら「自分だったらこういう時どう考えるかな?」とか、「うちの会社にこれをもし当てはめるとしたらどういう使い方があるかな?」ということを考えながら読んでしまう。考え始めたら一度本を閉じて考えたりするので、読むスピードが遅い遅い。疲れちゃうんです。だからよっぽど興味のある本や、何か必要性に迫られないとなかなか本を読む気になれない。

――本を読みながら線を引いたりしますか?




嶋津良智氏: 僕は、本を読みながら線は引かないタイプの人間なんですよ。僕は本を読んで、「これは使えるかな?」とか「これはいいな」と思ったら、その場でメモするんですよ。僕はその文章をどういう風に使ったらいいかということを考えて、考えたことをメモするんですね。カルロス・ゴーンやジャック・ウェルチがこういう風にやったということがあったら、「これはうちの会社に取り入れるとしたら、どこの部分をどう取り入れたらいいかな?」という風に考えて、「こういう用紙を、毎回提出させるようにしたらいいな」というアイデア自体をメモしているんですよ。

セミナーや本はアルコール。一瞬酔うが覚めやすい。



嶋津良智氏: セミナーでよく話すテーマなんですが、「世の中にはたくさん本もあるし、セミナーもあるんだけど、セミナーに参加して、本を読んでも成果に変えられる人は実際2%とか5%と言われている。なぜか?」という話をよくするんです。それは、「読みながらやってる」からだと。セミナーにしても、本にしても成果を出すための条件は2つあると僕は言います。1つは『何をどこにどう使ったら、成果に変えられるか』ということを自分なりに消化をして自分のものにする。結局本に書いてあることやセミナーで学んだことは他人のノウハウであって、自分用にカスタマイズされたノウハウじゃない。だから自分のノウハウに作り替えなきゃいけない。そのためのポイントは、とにかくちゃんと消化をするということなんですよ。本を読んでも成果は変わらない、本に線を引いたって成果は上がらない。そしてもう1つは『行動する』ということですよね。

――成果を上げるために、本の内容を消化して、行動するんですね。


嶋津良智氏: 僕は、「本やセミナーはアルコールだ」と言ってるんですね。要するに本を読んだり、セミナーを受けたあとって、一瞬酔うんです。いいものだったりすればするほど。でも、酒と一緒で酔いって覚めちゃう。酔っぱらい続けるということがないから、じゃあ「酔いから覚めた時にどうしたらいいか」というのがすごいポイントです。僕はセミナーで「みなさん酔っぱらわないでくださいね」と言うんですね。

――酔わないためにはどうすればいいのでしょうか?


嶋津良智氏: 本に線を引いたりの作業をすればするほどやった気になるので、そういった作業を減らさなければいけない。だから僕は直球で「どう取り入れるか」というメモをしちゃうんですね。

著書一覧『 嶋津良智

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