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世界中の本好きのために

嶋津良智

Profile

大学卒業後、IT系ベンチャー企業に入社。同期100名の中でトップセールスマンとして活躍、その功績が認められ24歳の若さで最年少営業部長に抜擢。その後28歳で独立・起業し代表取締役に就任。その3年後、出資会社3社を吸収合併、実質5年で52憶の会社まで育て、2004年5月株式上場(IPO)を果たす。企業不祥事が相次ぐ中、日本のリーダーの在り方に警鐘を鳴らし、次世代を担うリーダーを育成することを目的とした教育機関、『 リーダーズアカデミー 』を設立。主な著書としてベストセラーにもなった『 怒らない技術 』、『 あたりまえだけどなかなかできない 上司のルール 』、『 だから、部下がついてこない! 』などがあり、累計90万部を超える。

Book Information

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みんな、自分の幸せが何なのか、実はわかっていない。



大学卒業後、ITベンチャーでトップセールスマンとして活躍し、その後28歳で独立・起業。出資会社3社を52億の会社まで育て上げた経験を元に、今や上司学コンサルタントとして日本のリーダーを導いていらっしゃる嶋津さんに、電子書籍に対する考え方、読書や本の活用法、また生きる上で大切にされていることを色々と伺いました。

著作者の権利が守られるならば、電子でも紙でもかまわない


――ご自身の本がスキャンされてデバイスで読まれることに関して、どんなご意見をお持ちですか?


嶋津良智氏: 例えば音楽の世界でいうと、著作権は著者のものじゃないですか? JASRAC(日本音楽著作権協会)みたいに、権利を守る仕組みがあれば、紙だろうが電子だろうが全然OKじゃないですか? むしろ電子のほうが、これからの社会で生きていくような人たちにとってはいいと思いますよ。僕は完全にバブル世代で、バブルのちょっと前くらいに社会に出て、バブルを味わって、バブルの崩壊も味わって、インターネットが普及して激変したという20年を生きてきた人間です。社会でこれから活躍していこうとしている人たちは、完全に失われた10年なり15年なりで価値観が多様化して、激変した世の中でわれわれの世代と全然違った文化背景で生きてきている。そういう意味では、紙よりも電子のほうが受け入れられやすいんだろうと思います。読者層を増やすということを考えると、これからは電子のほうがいいような気がしますよね。僕自身はやはり紙世代なので、新聞も紙ですし、本も紙で読みますから、やはりこういうデバイスを出してめくっていく習慣がないっていうのが一番の問題ですよね。いいとか悪いではなくて、自分にそのような癖や習慣がないから、ちょっとまだ違和感があるんでしょうね。

――紙の本はやはり「めくる」という感覚がいいですか?


嶋津良智氏: あきらかに読んだという感覚が残りますからね。ある時『嶋津さんの本のセミナーをUstreamで配信したら全世界の色々な人が見られていいんじゃないですか?』と提案されたことがあったんですよ。30歳過ぎぐらいの人をターゲットにして。それで、その時に僕が言ったのは「やはりセミナーはライブでしょ? テレビやインターネットを通してセミナーを見るんじゃ……」と反論したら、さくっと「たぶん今の若者はなんの抵抗もないと思いますよ」って言われちゃったことがありますね。

――本でも同じようなことが言われるようになると思われますか?




嶋津良智氏: 僕ね、例えば音楽を楽しむにしても、いくつもの選択肢が増えてきたということは、いいことだと思うんですよ。例えば武道館ライブから小さなライブハウスをまわるような地方巡業的なライブがあって、それからCDがあって、今ではネットからも音楽をダウンロードで買える。色々な人がそれぞれの選択で自分の生活スタイルに合うものを選んで買えばいいと思うんです。「本はやはり紙でしょ」っていう人は紙を買えばいいと思いますし。僕はどんなにネットが普及しても、新聞の紙版を無くさないでほしいって思います。選択肢の1つとして残してほしい。やはり、手触り感というか紙のめくり感というか、紙で読んだほうが読み応えがある。単なる思い込みだというのもわかっているんですけども、やはり昔からの習慣の問題ですよね。
ちなみにシンガポールでは、全く日本と同じように毎朝朝刊が届きます。僕は日経しかとっていないので、ほかの新聞はちょっとわからないのですが、タイムリーで読むことができる。1時間くらいしか時差がないので、データが日本からネットで送られてきて、現地で印刷しているんじゃないかと思います。

――それだけシンガポールに日本人の方が多いということなんですか?


嶋津良智氏: 。多いですね。今は少し落ちたかもしれませんが、在留邦人ベスト10くらいには入っています。

井の中の蛙にならないために、とにかく日本を出ようと思った。


――シンガポールを選んだ理由を含めて、今現在されているお仕事や取り組みをご紹介いただけますか?


嶋津良智氏: 僕はもともと大学時代バンドをやっていて、漠然と洋楽や海外に対するあこがれもあったし、英語がしゃべれたらとか、曲の意味がわかって聞けたらもっと楽しいなとか考えていたんですね。それで、大学を卒業して、普通に就職して、28歳の時に独立をして、39歳でその会社を上場させて退任した時、多少お金と時間にも余裕ができたんです。なので「ちょっと留学してみようかな?」って思って40歳にして遊学というか、体験留学を1週間したんですよ。アメリカのサンディエゴに語学留学を(笑)。学校のクラスメートは19歳とか20歳の若者ばっかりで、そこに40歳のおっさんが一人混じって、ホームステイもして(笑)。

――若い人たちの中で、特別扱いはされなかったですか?


嶋津良智氏: 全然されなかったですよ(笑)。僕は大学を卒業してから独立して、その会社を上場させるまで、すべて「情報通信」という業界にどっぷりつかっていたんですね。ところが辞めてみて世の中には、『なんて色々な経営のやり方があって、すごい経営者がいるんだ』っていうことに気が付いたんです。人との付き合いも、業界の人間ばかりだったし、自分が“井の中の蛙”だったんだなっていうことを、辞めてみて気づいた(笑)。

――それで40歳にして留学を決意されたんですね。


嶋津良智氏: それで海外へ行った時に、漠然とした危機感に襲われたんです。「このまま日本に住み続けたら、同じように井の中の蛙になっちゃうんじゃないかな?」と思った。それで「とにかく日本を出よう!」と思ったんです。そんなわけで、いくつか都市をピックアップして、実際下見に行ったりしたんですが、ヨーロッパ、ニューヨークなどのアメリカも一応行ったけれど、日本から遠いので却下。最終的には、候補が太平洋を中心としたアジアとかオーストラリアになりましたね。

――シンガポール以外の候補はどういった国がありましたか?

  

嶋津良智氏: 例えばカナダのバンクーバー、ロスやサンディエゴ、オーストラリアのシドニー。アジアのタイや香港も色々ありました。かみさんと話して、「せっかく、住むんだったら、寒い季節のない所にしよう」ということになったんです。だから、ほとんどの都市がバサッと消えた。それで、最終的に政治経済、医療、治安、機構、教育という6つの側面から、消去方式でシンガポールが残りましたね。海外で暮らすのが初めてで、英語の話せない日本人が最も違和感なく住める国だなと感じたのが最後の決め手でした。例えば、水道水が飲める、手を上げればタクシーが止まるとか、日本食のレストランがたくさんあったり、日本の食材がすぐ買えたりと、極力日本にいる時と同じような生活ができるような所からスタートさせたかったというのがありましたね。

――本に関しての環境はいかがですか?


嶋津良智氏: 書店に日本語の本は全部あります。紀伊國屋書店やブックマートもありますし。その代わり値段は2倍くらいしますね。

著書一覧『 嶋津良智

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