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世界中の本好きのために

滝井秀典

Profile

日本大学芸術学部卒業。インターネット黎明期より「ネットで売れる言葉」を研究し続けるキーワードマーケティングの第一人者。広告代理店勤務を経て、ペット関連ネット販売サイトを起業。わずか3ヶ月でサイト売上げ業界日本一、年商1億を達成する。著書の「1億稼ぐ検索キーワードの見つけ方」は5万部を突破。インターネットで検索される言葉の需要に注目し、従来のメディアでは効率的集客が図れなかったニッチで高額な商材を、飛躍的かつ自動的に売る仕組みを構築。500社を超える多種多様なビジネスオーナーへの経営指導にあたる。株式会社キーワードマーケティング研究所代表取締役社長。

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―― どんなふうに拾い読みされるのですか。


滝井秀典氏: 表紙まわりを見て、著者のプロフィールを読んで、目次を見て…。そこで終わることもよくありますね。目次を見て興味ありそうなところを拾い読みしてそこが面白かったら他の箇所も読む感じです。

―― 自分の中で必要であるものもしくは活用できるものを探し出すのですね。その際に電子書籍の場合だとOCR化、テキスト化で検索することもできますよね。今後電子書籍に望むものはありますか。


滝井秀典氏: 少し問題なのは電子書籍だとやはり、目が疲れます(笑)。AmazonのKindleの電子インクとか出てきているので、今後技術が進化すればそういう問題はだいぶ解消されると思いますが。検索にしても、普段読む本などは紙で見ていたほうが早いものですから。それが少しストレス感じていますね。ただ、電子媒体だからできることはあるともいます。話題の本があって、とりあえずその本の中に何が書いてあったのかというプレビューだけを知りたいとか、むしろそれを見て紙の本を買うとか、そういう使い方も本来あると思います。

―― 電子書籍か紙か、二者択一を迫るものではなくて、補完し合うものですね。


滝井秀典氏: そうですね、私は電子媒体と紙は両方あって欲しいと思っています。基本的に紙だと熟考がしやすい。電子媒体を通じて、特にiPadで見ていると、使っている脳みそが多分違うのだと思うのですが、深い思考には向いていないかもしれない。電子媒体経由で得る情報を紙に出力した場合であれば、紙はアナログなのでアナログの深い思考がしやすいし、紙だとページをめくるのも指で感覚が出るので、ある意味時空を超えるところがあるじゃないですか。電子書籍の場合、プレビューとアーカイブには向いていると思います。この間も安田さんという元ワイキューブの社長さんが書いた本がすごい人気で、すぐ売り切れになってしまいました。何を書いているか、知りたいからとりあえず早く中身を見たいけど、アマゾンじゃ売り切れだし書店でもない。そういう時に電子媒体だと基本的に売り切れという概念はないわけです。それで安価で買えるのであればすぐに買って、中身を読むと思います。それで読んでみて良ければ、実際の紙も購入するという行動をすると思います。プレビュー機能は、在庫という概念がないわけだからすごく有効ですよね。一方紙の場合ですと、本を紛失したり、絶版になったりしますよね。ですので、アーカイブという意味で残しておくという機能は優れていると思います。

―― まだまだ発展の余地がありますね。


滝井秀典氏: そうですね。小説はじっくり電子媒体で最初から最後まで読みましたが、ビジネス書はやはり途中で疲れてしまう。

―― それぞれの利便性を活かした読み方ですね、精読・熟考するための紙の書籍。アーカイブに優れ娯楽性に富んだ電子書籍。


滝井秀典氏: そうですね、燃えてしまったり絶版になったら困りますので。

―― 作家さんの中には、絶版になった本をもう一度読んでもらいたいという希望があると思います。また、時代によって求められているものも変わってくると思うのです。ですから、もっと広く、アクセシビリティを向上させ誰でも簡単に希望のものが読めるような状態に “人類の英知”にアクセスできる権利は重要ですね。


滝井秀典氏: そうですね、だからAmazonでも楽天でも、リアルな本も買えるしダウンロード版も買えるという、いわゆるオープンプラットフォームにどんどんのせられればいいと思いますね。音楽に似ているかもしれないですが、そうあるべきだと思います。そうするとプレビュー機能で在庫概念なくサクっと本を読めると。その本の内容に満足したら、リアルの本も買う人もいるでしょうしということですね。当然そんなことをしたらリアルな本を選ぶんじゃないかという話が出てきちゃうけど、あんまりそこはないと思いますけれどね。

―― 電子書籍を出してしまうと売れなくなるということはないということですよね。


滝井秀典氏: 情報を流通させて悪いということは多分ないと思います。オープン化の流れというのは止められないので、より多くの人にいい情報、英知を伝えるというのが出版社の役割ですから、オープンプラットフォームにのせてほしいですよね。

―― 今回著作者の皆さんにインタビューさせていただく中で、意外だったのは、権利というものが大事な収入源の一つになると思うので、それに対してオープン化に慎重なお考えをお持ちなのかなと思っていたのですが、『アクセスしてほしい』『読んでほしい』という気持ちは皆さんお持ちなのですね。




滝井秀典氏: それは時代の流れですね。年代によってはそういうのがダメだという人も当然いると思いますが。CDも音楽もそうですけれど、情報は流通コストが下がってしまうのは仕方なくて、それを前提にいろんなビジネスモデルが変わると思うんですね。簡単に早く情報にたどり着けるというのが時代の流れなので。例えばK-POPなどは、YouTubeでほとんど視聴可能ですよね。音楽CDよりも早くYouTubeにフル音声でめちゃくちゃ画質の良い映像で出ている。よく成立しているなと思うのですが、結局ウォン安で世界に売っていきたいので、音楽CDの売り上げももちろんですが、海外に出向いて行って、結構費用の高いコンサートをやったりするのです、1万円以上のライブとか。日本で韓流の歌手が来ると1万円とか2万円とか皆さん抵抗なく払っています。結構稼いで帰っていく(笑)。今までCD売ってなんぼでしたが『CDはおまけでいいですよ』と。情報を流通させて、生身の人間で稼ぐみたいなのが彼らの戦略、ビジネスモデルの大きな転換ですよね。すごいと思います。私の姉は韓流の男性スターにはまっていまして、今50歳近いですけど。この間伊勢から東京ドームに来て、コンサートありイベントあり、そこに3万円くらい払います。東京ドーム満杯ですよ(笑)。ものすごいお金が動くわけです。結局CDも購入するのです。

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