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高橋誠

Profile

静岡県生まれ。東京教育大学心理学科、筑波大学大学院(修士)、東洋大学大学院(博士)終了。産能短大専任講師を経て創造開発研究所を設立。現在、日本創造学会は理事長・会長を経て理事、一般社団法人次代の教育を共に拓く会理事長、NPOこどもエコリテラシー協会理事長他。企業の創造戦略、商品開発、販売戦略、ブランド戦略、人事・教育等の指導。 著書等は「創造力事典」「図解!解決力」(以上、日科技連)、「問題解決手法の知識」「会議の進め方」「ひらめきの法則」(以上、日経新聞)、「企画書の書き方が面白いほどわかる本(中経出版)」など70冊以上がある。

Book Information

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新しいことをしたい


――大学では心理を専攻されましたが、昔から心理学に興味があったのでしょうか?


高橋誠氏: 正義感というものが根本にあったのか、高校生の時は弁護士になろうかと考えていました。でも、たくさんのことを暗記するのはあまり得意ではないので諦めて、その後、人間の心や思いについて勉強したいなと思うようになり、元々興味もあった心理学へ進むことにしました。心理学は、当時はまだまだメジャーではなくて、今の筑波大、当時の東京教育大学の受験倍率は20何倍と高かったものの、クラスがとても小さくて、私のクラスは26人でした。そのうち8人が男で、カウンセリングのコースは圧倒的に女性が多かったです。皆がやるような経営や経済、あるいは法学部などは、当たり前すぎてつまらないなと私は思っていて、小さい時からそういった部分はあったように思います。小学校6年生の時は学芸会で主役をはったり、高校1年生の時も演劇の主役でした。創造性やクリエイティビティなどといった言葉は頭の中にはなかったと思いますが、きっと「何か新しいことをやりたい」という思いがあったのだと思います。

――伊藤アキラさんと出会ったのも、大学時代だったのでしょうか?


高橋誠氏: 伊藤アキラさんは社会学だったのですが、マスコミ研究会で出会った3年先輩でした。彼から「今度こういう会もあるから」と、東京中の大学の学生たちが200人くらい集まっている日本独創性協会に誘われたのです。毎週、大久保にある少年の家に集まって勉強会をやっていましたし、週刊誌まで出していました。また、学生時代からネクタイをして、創造性、ブレインストーミングやKJ法などを企業に教えに行っていました。創造技法などは、思考心理学の1つだと私は思っています。当時はまだ始まったばかりで、唯一産能大学だけが創造性をアメリカから取り入れてきていて、CTC(Creative Thinking Course)をやっていました。研究だけではなく、実務もやるところでもあったので、それが自分にフィットすると思いそこの講師になることになりました。

ドイツのブレインライティングとの出会い


――最初の執筆のきっかけとなったのは?


高橋誠氏: 最初の本は、今の仕事とは全く関係がない雑誌に連載していたものをまとめた『喫茶店の販売促進』という本でした。
創造性に関する本としては、昔、日本ビジネスレポートという会社があって、そこが最初に人名辞典3000という本を出したんです。その原稿を書いていたら、「ブレインストーミングやKJ法などの個別の本は出ているけれど、創造技法全体を纏めた本がないので、それを作りませんか?」という話になって、それが『創造開発技法ハンドブック』という本を書くきっかけとなりました。これが1000部くらい売れたので、出版社からも「高橋さん、もっとない?」と言われて、次は『新商品開発技法ハンドブック』。36000円の本が3000部売れたので、出版社としては1冊で1億円以上(笑)。そうこうするうちに『創造開発技法ハンドブック』をご覧になった日経の方が、「文庫本にしたい」ということで作ったのが『問題解決手法の知識』と『ひらめきの法則』などです。『問題解決手法の知識』は20年くらい掛けて今15万部突破していて、つい先月に、第2版の18刷がきました。会議系の最初のものは同じ日経文庫の『会議の進め方』で、『ベストネーミングの技術』がネーミング系の本です。
その後、JTBさんと日本テレビさんと私が組んで海外のホームステイの企画をやろうということになりました。

――「NNS国際スクール」ですね。


高橋誠氏: 14年間で5000人くらい、アメリカ、イギリス、カナダなどに送り出しました。そのために、『ホームステイのすすめ』と『ホームステイの英会話』というテキストを作りました。これが「本格的な日本でのホームステイ企画」となり、日本テレビさんの全国ネットを使い生徒を募集、JTBさんが旅行企画、私の会社が教育企画という分担です。最初に作ったテキストを毎年リニューアルして、どんどん中身を変えていきました。それからは研修用のテキストブックなども作るようになりましたね。『問題解決手法の知識』をビジュアル版にしたのが『ビジネス発想法』という本です。これは9000冊くらい売れましたが、「再版できない」と。それで知り合いの出版社に頼んでできたのが、『図解!解決力 わかる!できる!創造技法の本』です。

――著作にもあります『ブレインライティング』とは、どういったものなのでしょうか?


高橋誠氏: ブレインライティングとは、沈黙の発想法で1枚のフォーマットを使って5分間で3つのアイディアを書いたものを隣の人に回していく発想の技法です。ブレインライティングはすごく良い方法です。
ドイツの創造学会のゲシュカ会長から紹介されて、私がドイツから持ってきた手法なのです。なかなか普及していなかったのですが、ある雑誌に書いたのを見た東洋経済新報社の編集者から声がかかったのです。そうやって纏めた本が『ブレインライティング』。おそらく世界で唯一のブレインライティングの本ではないでしょうか。創造性の全体像を纏めようということで実例も入れて本格的な創造性の本にしたのが『創造力事典』です。
私はポストイットを貼って発想し纏めるといういろいろな技法も考えました。この原点は私が名付け親の1人でもある「KJ法」なのです。KJ法は、カードを並べてグループを作るのですが、とても時間がかかります。ネーミングで1000くらい考えても、使えるアイディアは3つ。それを私は「300分の1の法則」と言っています。アイディアカードが「1000もあるとKJ法方式では無理」です。それで、5人が200枚ずつ持って、まずそれぞれ自分が持っているカードをラフに整理してもらいます。そして1人が1グループを出すと、それに合うものをみんなが出して、グループを作るブロック法を考えました。KJ法方式だと1日かかるところ、ブロック法だと慣れてくれば3、40分で整理できますので、時間効率が全然違います。それがブロック法。その後も纏める方法としては、ストーリー法など私なりの方法を考えて、今もいろいろ開発しています。

著書一覧『 高橋誠

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