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世界中の本好きのために

萩原京二

Profile

1963年生まれ。早稲田大学法学部卒業。(株)東芝、ソニー生命(株)などを経て、1998年、社会保険労務士として独立。平均年商500万といわれる社労士業界で、顧問先を持たず、職員を雇わずに、たった一人で年商1億を稼ぎ出すカリスマ社労士。常に時代を先読みする予測力と、緻密なビジネスプロセス設計による独自の経営自動化ノウハウを持つ。また、社労士業界における次世代リーダー育成のために、受験から独立開業までの指導・アドバイスも積極的に行い、全国に350人超の社労士ネットワークを持っている。著書に5万部超の『マインドマップ資格試験勉強法』をはじめ、『考えがまとまる!マインドマップ実戦勉強法』などがある。

Book Information

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その人に本を書く資格があるかどうかが重要



萩原京二氏: 世の中にはいろんな本があって、ベストセラー以外に、それほど売れてなくてもよい本がたくさんあると思います。私自身は、このところ2年ぐらいは、あまり書きたい内容がないというか、自分にまだ書く資格があるテーマが見つからない。たぶん、本というのは何を書くかではなくて、誰が書くかだと思います。誤解を恐れずに言うと、中身よりもそれが大事になる。なぜその人がその本を書く資格があるのかを問われる部分も多いと思います。

――具体的にはどういったことですか?


萩原京二氏: 例えば、サッカー日本代表チームのキャプテンの長谷部誠さんが、『心を整える』という本を書かれましたが、あれは長谷部さんが書くからいいのであって、そんなにびっくりするほどすごいことが書かれているわけでもない。もしかしたら、私でも同じようなことは書けるのかもしれない。ただ、「確かに長谷部さんだったら、『心を整える』ということについて書ける人だよね」っていうふうに皆さんに思ってもらえるような本でなければ、たぶん出す意味はないし、出しても売れないだろうと思います。何でも出せばいいということではなくて、「なぜ自分がこのテーマで書かなければいけないのか」とか、「今なぜ世の中にこのことを伝えていかなければいけないのか」という必然性がなければ、本を出しても仕方がないのではないでしょうか。今の私は、思い入れを持って書けるテーマが少しずつ見え始めてきたところなので、1、2年のうちにまた頑張って本を書きたいと思っています。

――ご執筆を含め、今後のお仕事のビジョンをお聞かせください。


萩原京二氏: 私が何を伝えられるかということと、それが皆さんにどのように役立つかということをしっかり考えなければいけないと思っています。自分自身のキャリアを考えても、大学を卒業して大手の上場会社に約10年いて、どういうわけか完全歩合の生命保険の営業マンになり、個人事業主となって社会保険労務士の資格を取得して独立をして、今は経営者として会社を作っています。これから社員も少しずつ増やしていこうと思っていますが、今後経営者として会社を運営していくにあたって、これまでいろいろなキャリアを経験したことが自分の強みになってくると思いますので、そのことを、例えば、これから就活をして社会に出ていく学生さんに伝えていくこともしたいと思います。最初の就職が決してゴールではなくて、いろんなキャリアの作り方があるということです。いい大学を出ていい会社に入るのがゴールだと思われている方も多いと思いますが、そうではなくて、その場その場でいろいろ考えて先を見据えながら頑張っていけば満足できるキャリアを手にすることもできる。そういう働き方があるのだということを伝えていきたい。もちろん、自分にそれを語る資格ができるまでもう少し熟成させたいと思います。

――そのお言葉も萩原さんが、有名な大学や上場企業に実際に身を置かれたご経験があるから言える部分もあるのではないでしょうか?


萩原京二氏: いきなり自分で事業を起こして起業しようということではなく、大きな組織で働くことにも非常に重要な意味があります。ただ、これからは個人の時代になっていきますので、特に組織の中では、私と同世代の45歳以降の方はけっこう厳しい時代になると思います。だから、サラリーマンを辞めて次の選択をしなければならないことも、人生においては出てくるかもしれません。その時にいろんな考え方が必要になってきます。大企業とはちがう働き方、例えば独立するとか、中小企業で働くよう路線変更する場合、考え方そのものを変えなければならないことになる。そのあたりもまたお伝えしていきたいと、漠然と考えています。

――今の若い人は、例えば就職できたとしても、長続きせず、3年以内で会社を辞める人たちも多いですが、そういった人に何かメッセージはありますか?


萩原京二氏: やはりその人なりの人生のゴールやビジョンなど、自分の行きたい場所がある。その一方で、現実があって、両者には当然ギャップがある。では、その目標の場所に行くためにはどうすればいいか。今あるギャップがどうすれば埋まるのかをよく見据えて、そのために必要なことが何なのか全部洗い出して、1つ1つ確実にスケジュールを立てて取り組んでいく。つまり足りないものをちゃんと1つ1つ身につけていってゴールに向かうことが大切です。
資格試験の勉強についての本でも書きましたけど、まずゴールに向かってやるべきことを明確にしてそれをスケジューリングしたらあとは淡々とそれをやるだけです。もっとも、計画を実行することも、それはそれで大変で、モチベーションを維持するためにどうするかなどの問題もいろいろあるにはありますが、目標実現のためには、ごまかしはききません。行きたいところがあるのなら、必ずそこに向けてやるべきことがたくさんあって、それを全部1つ1つつぶしていかないとそこに行けないというのが基本的な私の考え方です。楽してお金がもうかることもあまりないので、そういう意味でもたくさん本を読んで、勉強したりしていただくとよいと思います。

(聞き手:沖中幸太郎)

著書一覧『 萩原京二

この著者のタグ: 『コンサルタント』 『人事』 『ノウハウ』 『留学』 『転職』 『社労士』 『経費』 『サーフィン』 『勉強』

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