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世界中の本好きのために

マツダミヒロ

Profile

山形生まれ。東北芸術工科大学卒業後、研究生を経て独立。 カウンセリングやコーチングの理論をベースに、自分自身と人に日々問いかけるプロセスを集約し、独自のメソッドを開発。「魔法の質問」と名づける。2004年より日刊メルマガ「魔法の質問」を開始。クチコミで人気が広がり、毎日2万人が読むメルマガとなる。質問を投げかけ、参加者が答えるスタイルの「魔法の質問ライブ」を軸に、日本全国・海外で行う講演は年間200件以上。NHKでもとりあげられた「魔法の質問学校プロジェクト」では、ボランティアで全国の学校へ行き、子供たちに「魔法の質問」を体験してもらっている。

Book Information

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ゴールはどこか?ゴールはいつか?


――電子書籍についてお聞きしたいんですが、書き手として電子書籍はどんな変化をもたらすと思われますか?


マツダミヒロ氏: 「より多くの人に届く」に尽きると思いますね。コストも安くなります。例えばiPhoneのアプリって85円くらいで買えるじゃないですか。1000円は出せないけれど、85円だったら出せる人はすごく多いと思うんですよね。

――85円というのは、ほとんどタダみたいな感覚ですが、それでもいいと思われますか?




マツダミヒロ氏: いいですよ。僕はよく「ゴールはどこか?ゴールはいつか?」という質問をするんです。著者の立場で「本を買ってもらいました、それがゴールです」だと言ってしまうと、それは大変ですよね。ちゃんと1000円で売ってくださいという話になりますが、そこはゴールではなく、スタートなんです。お客さま、読者と僕のいい関係を築く第一歩。僕は本を出したいのではなく、本を通して自分の理想の世の中ができたらいいと思っている。そのための活動をいろいろとやっているわけです。本を出すのも、メールを出すのも、講演会をするのも、商品を作るのもそのため。「この人はこういう考えで、こういうことを伝えているんだ」ということに共感したら、私もここに行きたい、これを作りたい、一緒にやりたい、体験してみたい、という人が出てくると思うんです。すると、僕たちがやっている活動を手伝ってくれる、活動に加わって一緒に楽しんでくれるきっかけになるなあと思って。本を買ってもらって終わりではなく、そこがスタート。

――読者のみなさんが、マツダさんの書籍を裁断し、電子化されることについては、どう思われますか?


マツダミヒロ氏: ただうれしい(笑)。電子書籍をもっと出していった方がいいのかなって思います。

――マツダさんご自身もブックスキャンをご利用いただいているとか。


マツダミヒロ氏: 僕は本をたくさん持っていて、随時いろんな人にあげていたんですが、あげるには至らないというか自分の手元に一応置いておきたい本が1000冊ほどあるんです。捨てるに捨てられないし、どうしようかと思って。で、ブックスキャンだなと(笑)。情報が必要なときに検索もできますしね。

シャンパンタワーの法則


――マツダさんにとって、したくないことって何ですか?


マツダミヒロ氏: 僕は、一人でも多くの人が、その人らしく生きていける世の中になったらいいなと思うんですよね。それが僕の目指すところ。昔、僕が前の仕事をしていた時、すごく頑張ってがむしゃらにやっていたのに、全然成果が出ない時期が長かったんですよ。この仕事にシフトしてから、力を抜いて自分がいいと思ったことをただ単にやっていく、そうするとうまくいくことを発見して。要は、自分が好きで、得意で、人から求められることをやればいいと思うんですが、そんな人が一人でも多くいたら。Aの作業が得意でBの作業は苦手な人がいる、その一方で、Bの作業が得意でAの作業は苦手な人もいる。そういう人たちがチームを組んでやっていけたらいいなと思うんです。それが僕の行き着きたい場所。そこに向かうのが「やりたいこと」で、そこに向かわないものが「やりたくないこと」です。

――お金が基準ではない。


マツダミヒロ氏: この仕事を始めた2003年ぐらいは本当にお金がなくて、どのくらいないかというと、1日数百円はあるかなぐらいな感じ(笑)。前に立ち上げた会社をいろんな事情でやめることになって、その時の負債も結構あったので、支払いばっかりだったんです。で、まず何をしたかというと、生活レベルをいきなり下げたんです。ほとんど支出がないような状態で暮らした。でも、すごく楽しかったんです。そのおかげでちっちゃい幸せをたくさん見つけることができました。例えば、山形には温泉がたくさんあるんですが、50円で行ける温泉もあるんです。そこで、みんなが働いている時に、平日の昼間から温泉にのんびり入って「いやあ、なんだか幸せだね」みたいな話をするわけですよ。お金と幸せ度数は全く比例しないことが発見できた。お金があっても幸せじゃない人もいるし、お金がなくても幸せな人もいる、それなら何のために働くんだろうと考えたんです。で、「お金じゃないのかな」と思って。

――お金がなくなって、お金に執着しなくなった。


マツダミヒロ氏: 最初は執着してましたよ。でも、執着しても現状は変わらないので、幸せを見つけること、楽しさを見つけることを大事にしたという感じですね。大切なのは、自分の幸せを発見すること。あと、僕が講座で伝えていることに「シャンパンタワーの法則」ってあるんです。シャンパンタワーって、一番上から注ぐじゃないですか。その一番上を自分自身と見立てるんです。2段目を身近な人たち、家族などに見立てて、3段目を友だちとか一緒に働くスタッフ、4段目をお客さまと見立てるんですね。そのときにどこからエネルギーを注いでいくかと考えると、例えば、とりあえずお客さますべて=売り上げすべてを優先すると、4段目から満たす。お客さまも大事だけど、一緒に働いている人たちも大事だよねと考えると3段目から注いでいくことになって、家族や身近な人たちの幸せも考えるとなると2段目から。でも全体は完成しない。全体を完成させるには、やはり一番上から注ぐ必要があります。一番上のグラスが自分自身のグラスで、自分が満たされていないと、そこから下を満たすことはできない。満たすときも全部降り注ぐのではなく、あふれた分だけでいいんです。自分がいっぱいだからこそ次を満たせるし、満たしていけば、たくさんの幸せがこぼれていくんです。

――最後の質問ですが、マツダさんにとっての読書、本はどんな存在ですか?


マツダミヒロ氏: 本は今までの世の中が凝縮されたもの。今日までの世の中で、いろんな人がいろんな経験をしたものがぎゅっとそこに凝縮されていると思うんですね。イマジネーションもそうだし、実用的なものもそう、知識もそうだし。それを100円でも1000円でも5000円でも、値段は様々ですけれども見ることができる、得ることができるのはすごくありがたいことだと思います。作家さんたちの頭の中で描かれたものに触れることができるわけじゃないですか。それは楽しいことですね。

――マツダさんの本にしても、考えに触れることができるわけですね。読者へのメッセージをいただけますか?


マツダミヒロ氏: 僕の本には、ほとんど問いかけが入っているんです。読むというより答えてほしい本なので、この質問が気になるなとか、答えてみたいなとか、もしくは絶対答えたくないなと思ったときに、答えを出してみてほしいですね。すると変化が起きて、変化は成長につながるかもしれません。ぜひ、質問に答えてみていただけるとうれしいですね。

(聞き手:沖中幸太郎)

著書一覧『 マツダミヒロ

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