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世界中の本好きのために

佐々木俊尚

Profile

兵庫県西脇市生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科中退後、1988年毎日新聞社入社。警視庁捜査一課、遊軍などを担当し、殺人事件や海外テロ、コンピュータ犯罪などを取材。1999年、アスキーに移籍。『月刊アスキー』編集部などを経て2003年退社後はフリーの作家・ジャーナリストとして活躍中。IT関連を中心に様々な雑誌、媒体に寄稿。主な著書に「当事者の時代」(光文社新書)「キュレーションの時代」(ちくま新書)「電子書籍の衝撃」(ディスカヴァー21)など。総務省情報通信白書編集委員。

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―― 重要ですね。続けて子供の頃の読書状況についてもお伺いします。本は好きでしたか。


佐々木俊尚氏: ものすごく読んでいましたよ。

―― その時のジャンルはどういったものだったんでしょう。


佐々木俊尚氏: その時は、何でも読んでいました。小説から哲学書まで。うちは肉体労働系の家庭だったので、本を読みすぎて「もう本読むなって怒られたぐらいです。

―― どういった所で読まれていたんですか? 学校の図書館とか。


佐々木俊尚氏: そうですね。あとは古本屋とか、そういうところで読み漁っていました。

―― なかなか今では、古本屋巡りができないと思うのですが。


佐々木俊尚氏: そうですね。でも、アマゾンのマーケットプレイスとかだと古い本がすごく入手しやすくなっています。

―― たしかに。直送してもらえるし、すべて完結しますよね。


佐々木俊尚氏: 先般、『当事者の時代』という新しい本を出しました。それは1960年代に遡って、日本のマスメディアの源流を考える内容の本なのですが、やはり膨大な量の60年代の書籍を資料として読まなくてはいけなくて。普通だったら図書館で探すか、神田神保町で探すかどちらかしかない。それって結構手間がかかって大変なのですが、今回その手間は全くかけていません。ほぼすべての本が、アマゾンのマーケットプレイスか、『日本の古本屋』という古書店のネットワークからなるWEBサイトの2つで揃えられたのです。

―― 『Webで必要図書が全て揃えられた』ことは大きな意味を持ちますね。ちなみに資料を読まれる時は、どういった読み方をされるのですか? 普通の人だと最初から読んでいくっていう感じになると思います。




佐々木俊尚氏: そうですね。とりあえず何が書かれているか、というのを目次やまえがき、あとがきなどで一通り眺めます。それだけ見れば、大体中身がわかるので。自分にとって必要なパーツがあるかどうかをまずそこで確認して、あると分かったらちゃんと読みます。それからさらに大事なのですが、そこに書かれていることがまた別の本へと導線を引いているのです。ある本を引用していたり、参考文献が書かれていたり。自分が書いているテーマの資料を集めようと思ったら、そうした引用や参考文献を丁寧に見て、その本をまた取り寄せるというように、どんどん芋づる式に手に入れていくといい。

―― キーワードを自分の中で見つけて、その参考文献を辿っていくと、確かにそれだけで何冊分にもなりそうですね。


佐々木俊尚氏: ものすごい量の本が積み上がってくる。だから、先週出した本でも参考資料として購入した本だけで、200冊くらいはありました。

―― そんなにですか・・・


佐々木俊尚氏: すごいですよね。なんでそうなるかというと、事前に読めないから。電子書籍になってくれれば楽なのに。検索できればそこまでしなくて済むのだけど、どうしても検索しようがないので、とりあえず買ってみるしかない。買ってみて駄目だったというのが結構あるんですよね。半分以上はそうです。

―― そうですか。購入された本というのは、どういった所で保管されるのですか。


佐々木俊尚氏: 一応、本棚に置いていますが、いらない本に関しては随時BOOKSCANさんに送っていますね。

―― 毎回購入する冊数がとんでもなくて、置き場所に困りますよね。


佐々木俊尚氏: そう、どんどん増えていますね。困るのは本棚もどんどん増えていくということなのですよ。別に、持っておきたいということではないのですが、資料なので後からもう一回参照する可能性は十分にある。何年か経ってまた別の本を書くとか、何かの原稿を書く時に、読まなきゃいけなきゃいけなくなることは十分にあり得るわけです。それで80年代、70年代、60年代の本をもう一回手に入れようと思っても、手に入らないわけですね。そうすると手元に置いとかなきゃいけない。けど置いておくと汚くなるから、スキャンしておくといいんじゃないかと。まあ要するにデジタルデータ化することによって身軽になる。

―― そうですか。作家さんは四方に本棚を並べられていて、本を取っておくことが普通だと思っていたのですが意外ですね。


佐々木俊尚氏: 私はあまり抵抗ないですね。コンテンツありきなので、別に外見には興味がない。

著書一覧『 佐々木俊尚

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