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山崎啓支

Profile

1970年、兵庫県生まれ。 経営コンサルタント会社を経て、2002年に独立。 2003年よりNLP(神経言語プログラミング)普及に関する活動に精力的に携わり、NLPラーニング社を設立し、全国各地でNLPの資格認定コースを開催。またNLPを応用した願望実現、コミュニケーション、リーダーシップ、モティベーションアップ、コーチングなどのセミナーを国内の有力企業等で実施し、そのシンプルかつ本質を突く講義スタイルと情熱的な姿勢から高い評価を得る。 著書に『「体感イメージ」で願いをかなえる』(サンマーク出版)、『成功と幸せを同時に手に入れる ほんとうに役立つNLP』(PHP研究所)、『NLPの実践手法がわかる本』(日本能率協会マネジメントセンター)など。

Book Information

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「観念の箱」を開けてみよう



NLP(神経言語プログラミング)を応用したセミナーを積極的に開催する山崎啓支さん。能力開発のトレーナーとして自身の体験を基に多くの人々に接しています。「自分自身を受け入れて、幸せになってほしい」という山崎さんに、自身の経験、心の問題、幸せになるための方法などについて伺ってきました。

「男らしく」がのしかかる幼少期


――サイト上のNLPの説明の中に「自らの体験を土台とした」とあります。


山崎啓支氏: どこにでもいる普通の子どもでしたが、小学校低学年の頃には自我が芽生えてきて成績や身体的な違いが分かってきます。私はスポーツも勉強もできないことが多く、劣等感を感じていました。それを克服するために、中学からラグビーを頑張り始めました。体を鍛え、中距離走では学年一番、50メートル走も6秒台前半で走れるようになりました。人間というのは、持っていないものを欲しがるものです。勉強もできなかったので、同じように克服しようと努力しました。偏差値の高い大学に行くことが目的となり、二年間で視力が1.5から0.05になるくらい猛勉強するのですが……(笑)、結局劣等感を克服できるような有名大学には行けずに、ますます劣等感が強くなりました。全部劣等感が行動の基軸になっていました。けれども、運動神経や絶対音感のような「センス」は努力では身につかないですよね。「持っていない」というところから始めると高い目標を立てたりするものですが、たいてい空虚感を味わう結果になってしまいます。

――欠乏感を脱するために苦しんでいく……。


山崎啓支氏: そうなんです。大学に進んでからも「優秀になりたい」という気持ちはまだ捨てられませんでした。しかし、自分の学歴では、超一流企業には入れそうもないので、職種で勝負しようと思いました。当時、大前研一さんや堀紘一さんが外資系の経営コンサルタントとして活躍されていて「こういう仕事ができると、カッコイイ」と思ったのです。今考えると、コンサルタントになれば「優秀だと思ってもらえる」というのが本音だったのだと思います(笑)。それで就職活動では、コンサルタント会社ばかり受けました。

今度は目標達成して、コンサルタント会社に入れたのですが、ここでも空虚感を味わうことになります。そこのコンサルタント会社は、中途採用の元事業部長とか、自身のマーケティングの才能を他の会社でも試したいと思うような、才能のあるような人ばかりでした。「一生こんな人たちにはなれない」と思うような人たちと共に働くようになり、空虚な思いはますます増していきました。欠乏感から始まった場合は、目標が達成されない場合が多いと言いましたが、達成されてもよけい空虚になる場合も多く、私はまさにそれを実感したわけです。

もがき苦しむ自分の「心」に興味を持った



山崎啓支氏: そんな中、優秀なコンサルタントになるため、関連書籍を月50冊くらい読むノルマを自分に課したりもしました。もともと読書が苦手だった私は読むのも遅く、三種類もの速読法も試したりしました。結果、知識としては増えていくのですが、肝心の発想が浮かばないのです。「努力すれば才能を超えられる……コンサルタントの先輩たちよりも優秀になれるのでは」と思い頑張ったのですが、どうにもならなくてストレスもどんどん溜まっていきました。その時に「優秀にならなければいけない、という気持ちが自分を苦しめているのではないか」と、ふと気付いたのです。その時はもう多少病んでいたでしょうね(笑)。それで「原因は何か」ということで心に興味を持ったのです。

――そこで初めて自身の行動分析を。


山崎啓支氏: 「優秀でなければいけない」という気持ちが、すべての行動の源泉であり、さらにその中に「自分は勉強ができない」、「優秀さという観点で劣っている」という思い込み=セルフイメージがあることに気がついたのです。30歳も前半のことでした。

自分の劣等感をバネに、優秀であろうと一生懸命努力して、能力の向上に努めてきた今までの時間を全否定することになりました。「欠乏感、劣等感をバネに頑張る」そのプロセスは大事で、ある程度人間にとっては必要なものではあります。多くの人たちはそのプロセスで「成功」はできるのですが、同時に強烈な葛藤が起こりいつまでたっても幸せになり切れません。私が今、NLPを教えている理由は、まさにそのセルフイメージの見直しと、終わらない空虚感からの脱出、という部分にあります。

――欠乏感を満たすはずの目標、理想でどんどん空虚になってしまう。


山崎啓支氏: 例えば、小さい時からお金に対する欠乏感を持っている人たちは、そのセルフイメージ通りの職業を選んでしまうのです。逆にお金に何不自由することなく育った人たちは、無意識に高収入な職業を選択して、本当にお金に困らない生活をする可能性が高いのです。つまり、小さい時にセルフイメージによる人生脚本ができてそのとおりの人生を生きると言えます。

NLPというのは神経言語プログラミングですが、簡単に説明すると神経=五感=体験、言語=言葉、そしてプログラミング=プログラムということになります。例えば、小さい時にハンバーグを食べるという体験があったとします。ハンバーグがジューッと焼ける音、味と匂い、それから温度=暖かさ、それに美味しそうに焼けている映像、これらの五感情報が体験になります。そして、祖父母や両親が「美味しい」と言っている、その言葉が潜在意識のレベルに「ハンバーグ=美味しい」というプログラムを作る。そのプログラムが、人間の幸不幸を決定する、こういうふうに考えるのです。

著書一覧『 山崎啓支

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