BOOKSCAN(ブックスキャン) 本・蔵書電子書籍化サービス - 大和印刷

世界中の本好きのために

福永雅文

Profile

1963年、広島県生まれ。 関西大学社会学部卒。東京在住。 企業の販売戦略を支援するマーケティング関係の仕事に従事する中「ランチェスター戦略」と出会い、本格的な勉強と実戦での応用を進める。 1999年にコンサルタントとして起業。2001年には戦国マーケティング株式会社を設立、代表取締役に就任。 現在はランチェスター戦略コンサルタントとして企業の勝ち残りを指導する経営コンサルティング活動と経営戦略の教育と著述などの啓蒙活動を行う。 主な著書に『ランチェスター戦略「弱者逆転」の法則』『ランチェスター戦略「小さなNo.1」の企業』(日本実業出版社)など。

Book Information

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

企業にも多様性が必要


――ランチェスター戦略というのは、いつごろからの思想なのでしょうか?


福永雅文氏: ランチェスター戦略は、経営コンサルタントの故・田岡信夫先生が40年ほど前に構築したものです。70年代前半から80年代にかけてブームとなり、多くの会社が勉強したのです。ですから、ある年齢以上の人は「昔そういう本を読んだ」や「会社で勉強会をした」という経験がある。私は、田岡先生が構築した戦略の原理原則を受け継ぎ、それに様々な経営手法、理論を付け加えて「理論強化」をし、普及・教育・指導をさせていただいています。

――仕事をするうえで、大切にされている理念は?


福永雅文氏: 企業も個人も多用性が必要だと思います。私は全国に出張に行きますが、食事は必ず個人店を選んで行きます。居酒屋チェーンや飲食店チェーンは、正直言っておいしいし安いし、メニューも工夫されていますが、どの町もほとんど同じであまり行く気にならないのです。私は、一所懸命やっている人が成り立つことが私たちにとって幸せな状況かなと思っているからかもしれません。
一所懸命やっている人が成り立つ社会では、個性を持った店や会社が増えてくる。大手寡占化は私たちの選択肢を狭めるわけですから、必ずしも生活者を幸せに導くことではないと思います。生物多様性のように企業多様性、商店多様性を目指したいと言うか、少しでも貢献できたらと考えています。それは「小が大に勝つ」そのものです。



私も、いち自営業者です。大手寡占の波で日本にコンサルティング会社が5社しかないということになれば、廃業しなければならないでしょう。様々なブティック型のコンサルタントがいたほうが、顧客の選択肢が広がっていいじゃないですか。その考え方は、小学4年生の時「クラスの中でパッとしない僕だけれども、やり方次第で輝けるのではないか」と感じたことから何も変わっていないのです。

――そういったお仕事をされている中で、本を出版されましたが、どういったきっかけからでしょうか?


福永雅文氏: 99年に独立し、2003年からランチェスター戦略コンサルタントを名乗るようになりました。名乗った以上は世に打って出るということで、「知る人ぞ知る」じゃなく自らを販促しないといけない。広告業界にもいましたので、やり方はある程度は分かっていたわけですが、自分自身を商品にするのは非常に恥ずかしくて、実力もないくせに手練手管で名を売るのはいかがなものかとも考えて躊躇はしました。でも既に名刺に刷っていますし、後には引けなかったので、自分で自分を販促しようと、2004年にメールマガジンを発行することにしたのです。
今ではSNSに比べてあまりインパクトのあるメディアではなくなってきていますが、当時はそれを出していけば出版のチャンスは来るだろうと自分で小冊子を作ってメールマガジンを通じて販売したのです。するとメールマガジンを始めて1年も経たないころに、日本実業出版社がビジネス書の新しい著者を発掘するオーディションをやると聞き、応募しました。それに通って、翌年2005年5月に最初の本を出しました。

――福永さんは、本の執筆を通じてどういったことを伝えたいですか?


福永雅文氏: ランチェスターだけで、7冊本を出しています。ずっと読んでくださっている読者も結構いらっしゃるので同じことは書けない。「よく同じテーマでそれだけ本を書けるね」と言われますが、それぞれの本にテーマがあり、ランチェスターを解説することに変わりはないけれども、それなりに新しい発見があって学んでいただける本にしています。
あとは「実務体系」。理論は前の本にも書いてあるから、それをどのように具体的に企業が推進していくのかという実務体系を、どこまで解説できるかということをいつも考えています。ただ、書籍には書籍の限界があります。そこで書籍以外にも日本経営合理化協会でテキストと音声のCD教材を作っています。でも、もうそろそろ次の段階に入らないといけないと思っています。

――次の段階とは?


福永雅文氏: もっと理論強化をし、新しい要素を入れていくことです。読者にとって役に立たないものは必要のないものですから、読むだけではなく実際に使えるような本にしていきたい。本は形として残るものですから、恥ずかしくないものにしないといけません。

著書一覧『 福永雅文

この著者のタグ: 『コンサルタント』 『考え方』 『歴史』 『ランチェスター』 『独立』 『戦略』

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
著者インタビュー一覧へ戻る 著者インタビューのリクエストはこちらから
Prev Next
ページトップに戻る